社会福祉法人「全国精神障害者社会復帰施設協会」(全精社協、東京)による補助金不正流用疑惑が、一気に政界に飛び火した。約1000万円の使途不明金が、自民党の三役経験者や元厚労族議員など4人に渡っていたとみられるのだ。事件は厚労族汚職に発展必至だ。 大阪地検特捜部の調べによると、業務上横領の容疑で逮捕された元事務局次長、五月女定雄容疑者(58)は、「裏金のうち数百万円を厚労族の自民党前衆院議員ら4人に献金した」などと供述。 このうち2人は、いずれも今年8月の総選挙で落選した自民党ベテランとされ、1人は自民党三役も務めた実力者とみられる。もう1人は厚労副大臣も務めた経験がある元厚労族議員とされる。 「三役経験者は協会を隠れみのに補助金に群がり、利権のおこぼれにあずかっていたようだ。この人物が主宰する政治研究会のメンバーらは、別の厚労省管轄下の精神障害者団体の協会誌巻頭言にも登場しており、こ