まずはNeyman–Pearson流の検定の手順をおさらい。 1. 検定問題を定式化します。それによって2つの仮説AとBが用意されます。パラメタに関する仮説対立の場合(パラメトリック)も、そうでない場合もあります。 2. 検定のサイズ(aka 危険率,有意水準)を決めます。 3. 検定統計量を決めます。 4. 棄却域を決めます。 5. データから統計量が棄却域に入っているかどうか調べます。 余談ですが、1.~4.はデータを集め始める前に行えますし、行っておくべきです。データを集めてからやることは5.だけです。 1.において、前提のもとで、仮説AとBが互いに補集合になっています(パラメトリックの場合は、母数空間の分割になっています)。つまり、前提のもとで、AでないならBだ、と結論できるように問題が設定されます。 4.において、3.の統計量の空間の部分集合をとることで、標本空間(例えば、30人
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