引退した元横綱朝青龍に特別功労金を払う必要などあるのか、と先日小欄で書いた。しかし、日本相撲協会は10日の理事会で1億2000万円(推定)もの功労金支払いを決めた。決まったものをとやかくいっても仕方ないが、つい1週間前「このままでは解雇されるぞ」と本人に引退を決断させた迫力はどこにいったのか。 白鵬が横綱になるまで一人横綱を21場所も務め、ヒール役として相撲人気を支えてきたプラスの部分も確かに大きい。しかし、虚偽報告までした今回の泥酔暴行問題など数々のトラブルで協会に泥を塗ったマイナス面を差し引けば、その半分、いや3分の1でも多いくらいだ。 しかも、警察の捜査は継続中であり立件の可能性も残っている。これまでのいろんな問題での、まだるっこい対応に比べると異常な早さで、朝青龍との関係を1日も早く断ち切りたいという協会の姿勢が見え隠れする。「功労金なしでは裁判に訴えられ、ややこしいことにもなりか