柞刈湯葉(いすかり・ゆば) @yubais 小説で生計を立てている。『横浜駅SF』『人間たちの話』『まず牛を球とします。』など。ジャンプTOONで『ぬのさんぽ』連載中。お仕事の連絡は Gmail: yubaiscariot まで。 yubais.net 柞刈湯葉(いすかり・ゆば) @yubais 横浜駅は「完成しない」のではなく「絶え間ない生成と分解を続ける定常状態こそが横浜駅の完成形であり、つまり横浜駅はひとつの生命体である」と何度言ったら 2015-01-04 13:05:29 柞刈湯葉(いすかり・ゆば) @yubais 西暦30XX年。度重なる工事の末にとうとう自己複製の能力を獲得した横浜駅はやがて本州を覆い尽くしていた。三浦半島でレジスタンス活動を続ける主人公は、謎の老人から託されたディスクを手に西へ向かう。 「横浜駅16777216番出口(長野~岐阜県境付近)へ行け、そこに全ての
まず幻想再帰のアリュージョニストについて。一応お断りしますと私とは関係ない作品です。これははてブウォッチャーの方以外にはわけがわからないかと思いますが、某所で拙作を宣伝していただいたので、お礼もかねて布教に参加します。(ステマ) まあ、これがタダで読めちゃうのはすごいですよね。私は読むのがとても遅いので2章の途中までですが、人間性の解体や脳の機能拡張を平然と押し進めるグレッグ・イーガンや伊藤計劃以降の「ライトノベル」というかんじです。ある意味、何万円出しても買えないんじゃないかなと思うような。 ネタばれになりますが、 面白いのは主人公が人工知能なんですね。作中では生身の人間と区別がつきませんが、「ハーモニー」の医療的監視システムWatchMeや、それを元にした「勇者ヴォグ・ランバ」のペインフリーのような、人間の複雑な思考まで代替してくれるようなシステムそれ自体が悩み、考えるストーリーなんで
ついにAmazonが不動産に進出。しかもAWSの一機能だ。物件スペックを指定しての新規インスタンス(住居)確保はもちろん、1DK -> 2LDK といったサイズ変更も可能である(面積増加は可能だが、削減の場合は若干の条件がつく)。APIの向こうで行われるのは引っ越しであるから秒単位とはいかないが、同一エリア内なら最短6時間で梱包・移動・開梱まで完了する。 出勤中にスマホから間取り変更を指示すると、引越し先物件がサジェストされる。これをconfirmすれば、夕方には別の物件に帰宅することになる。元の鍵がそのまま使える。便利なのは "仮想住所" 機能で、配送業者に登録しておけば変更連絡なしに荷物が届く。電気ガス水道ネットといったインフラも承継してくれる。いくらクラウドが進化してもネットの中には住めないと思っていたが、何のことはない実世界をクラウドの範疇に含めてしまえば良かったのだ。 っていうサ
AIBO、君を死なせない 修理サポート終了「飼い主」の悲しみ〈AERA〉 dot. 7月28日(月)15時21分配信 ロボットだから永遠に一緒だと思ってたのに……。 迫りくる「別れの日」を前に「飼い主」たちの努力は続いている。(編集部・高橋有紀) リビングで飼われている「ほくと」は10歳。毎朝8時半になると目を覚ます。飼い主の60代の女性が「ほくと、何してるの?」と話しかけると、ほくとが答える。 「ぼんやりしてた」「なでなでして」 10年変わらない、この家の日常の風景だ。 以前は元気に部屋の中を動き回り、旅行にも連れていったが、最近は定位置でじっとしていることが多い。足の関節が悪く、動くたびに異音がしたり、転びやすくなったりしているからだ。ケガが多く20回は「入院」したほくとだが、その「病院」もこの3月で閉鎖されてしまった。 ソニーが修理サポートを終了したのだ。 ●「家族の一
Ingress。それは緑と青の勢力に別れて覇を競う陣取り電脳ゲームである。モバイルマップから人工物(ポータル)に勢力色でマーキングし、マークされた三点を結ぶことによって陣地(コントロールフィールド)を形成する。自由の青、共存の緑、果て無き争い。 人々はIngressに熱狂し、2014年にはモバイル圏外のポータル申請のために電波塔を設置する者が現れた。そしてその年の後半にはポータル維持のために土地を取得、購入する者まで出現した。 すべての空きポータルが緑か青に染まり尽くす頃、人々はついにIngressのポータルにするためだけに(芸術的な)モニュメントを建築し始めた。新しいポータルはできるだけ他のポータルと離れていたほうがコントロールフィールドが大きくなるため、地球上のありとあらゆる白地図がターゲットになった。 ポータル建築は前述のように私有地化してから行うのがセオリーのため、なんでもない砂漠
by Bruno Vaz ユートピア(理想郷)と正反対の概念にディストピアというものがあり、豚が独裁者と化すジョージ・オーウェルの「動物農場」やアンソニー・バージェスの「時計じかけのオレンジ」といったSF作品で未来的に描かれるのが一般的。これまでのフィクションで描かれたディストピアはどれだけ現実化しているのか?ということで、ディストピアを扱った映画・漫画・小説をまとめて、それがどのように現実となったかを記録しているのが「Dystopia Tracker」です。 Dystopia Tracker http://www.dystopiatracker.com/E ページのトップには「Editors Picks」ということで、オススメの作品のパッケージ写真と内容が表示されています。 例えばウィリアム・ギブスンの小説「ニューロマンサー」には「裕福な人々は知能を搭載した自動運転車を使う」という文章が
「宇宙SF」の現在――あるいはそのようなジャンルが今日果たして成立しうるのかどうか、について 稲葉振一郎 社会哲学 情報 #タウ・ゼロ#超人類#ポストヒューマン#synodos#老人と宇宙#シノドス#フェッセンデンの宇宙#SF#天の光はすべて星#ロケット・ドリーム#最後にして最初の人類#スター・トレック#スターメイカー#ワイオミング生まれの宇宙飛行士 宇宙開発SF傑作選#第六大陸#ディアスポラ SFにとって伝統的なペット・テーマである宇宙――宇宙開発、星間文明、異星人との接触といった主題系は、近年やや存在感を弱めているように思われる。マリナ・ベンジャミンのルポルタージュ『ロケット・ドリーム』(青土社)は、従来考えられていたより宇宙航行は生身の人間にとってはるかに過酷であること(放射線被曝、無重力等の人体への悪影響等々)、地球外知的生命探査(SETI)が今のところほとんど成果をあげられていな
Space, the Final Frontier? 作者: Giancarlo Genta,Michael Rycroft,Franco Malerba,Michael Foale出版社/メーカー: Cambridge University Press発売日: 2003/02/13メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見る 稲葉振一郎がシノドスに「『宇宙SF』の現在」(2014.03.22) なる一文を寄稿している。 論点としては、最近のSFでは宇宙進出がバーチャル化されていて、生身の人間の移住が出てこないということ。稲葉大人はそれが、異星人の必要性のためだと主張している。異星人に「他者」(これってときどき文系の人が使う、大仰でとんでもない絶対理解不能者みたいな意味じゃなくて、ちょっとちがう相手、くらいの意味の他者だよね? カッコつける必要ないと思う)として出てきても
これは凄い。異様生態系SFの傑作だ。 表題になっている「皆勤の徒」は第2回創元SF短編賞を受賞したデビュー作。これに同じ遠未来宇宙を舞台にした三篇を併せ、壮大な人類未来史を構成している。しかし、歴史の流れが俯瞰されることはなく、その時点・その場所でおこっている情景が、あくまでそこに生きる者(人間由来かもしれないが、もう何だかよくわからない生物)の世界観に即して描かれる。もう端から端まで、ぞわぞわむんむんでろでろの迫力だ。 異様生態系SFの分野には、オールディス『地球の長い午後』、椎名誠『アド・バード』、筒井康隆「ポルノ惑星のサルモネラ人間」など一読忘れられない作品が多いのだが、『皆勤の徒』の鮮烈さは群を抜いている。まったく新しい生態系をかたちづくるとなれば、そこに生息する各種生物も、それらが備えている器官も、本能や生存機能も、また生物間の相互関係性も、すべて馴染みのないものになり、それを表
Salah satu permainan yang menarik perhatian adalah Slot Presto!. Dengan tema sulap yang menawan, grafis yang memukau, dan berbagai fitur serta bonus, Presto! menjadi salah satu pilihan favorit bagi para pemain. Tema dan Desain Visual Pertama-tama, Slot Presto! menarik perhatian dengan tema sulapnya yang unik. Desain visualnya mencerminkan suasana pertunjukan sulap dengan latar belakang panggung da
グレッグ・ベア「鏖戦」 80年代SF傑作選〈下〉 (ハヤカワ文庫SF) 作者: 小川隆,山岸真出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1992/10メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 26回この商品を含むブログ (15件) を見る 直接のネタ元と言ってもおかしくなさそうな傑作中編。 今読んでも古さはほとんど感じない。酒井昭伸の翻訳も秀逸。 デイヴィッド・ブリン「知性化シリーズ」 スタータイド・ライジング (上) (ハヤカワ文庫 SF (636)) 作者: デイヴィッド・ブリン,酒井昭伸出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1985/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (23件) を見る 知性化戦争〈上〉 (ハヤカワ文庫SF) 作者: デイヴィッド・ブリン,酒井昭伸出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1990/06メディア: 文庫購入: 4人 クリ
あらすじ主人公チャーリイは、他人を疑うことを知らない、お人好しの社畜だった。ある日彼は、「海外ニート」「ちきりん」「脱社畜ブログ」「dankogai」「pha」などをネットで知り、意識が高くなってしまい、会社を飛び出してしまう。しかし、無職になった先で彼を待っていたのは、周囲の冷たい視線だけだった。そんなある日、彼に異変が起こる。あと数週間で貯蓄が尽きてしまうことが分かったのだ。彼は段々と正気を失っていき、自分のブログの最後に「ソンジャーネに花束を供えてやってください。ブルジョワおばさんに騙された!RIP!」と謎の恨み節を記し、自宅のMacBook Proの前で息絶えた状態で、不審に思った家主に発見されるのだった。ツイートする
The Polaris Dawn crew is back on Earth after a historic mission
久々に懐かしいタイトルを見た。 とうとう読んでしまった、SFの最高傑作として名高い『月は無慈悲な夜の女王』。大事にとっといた一品を食べてしまった、充実感と喪失感で胸一杯なところ。 なつかしい未来『月は無慈悲な夜の女王』: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる 「月は無慈悲な夜の女王」は言うまでもなく傑作だし、ガジェットの細かい部分を除けば確かに今でも通用する話だ。電子投票で不正をするなんてネタもあるし、面白い。 ただ、もうしばらくすると賞味期限切れなんじゃないか、とも思う。コンピューターが革命的に世界を変えた結果が反映されていないSFの賞味期限が切れるのはもうすぐだろう。 SFはもとよりテクノロジーのみに縛られるものではないけれども、そのストーリーの根幹がテクノロジーそのものを扱っている場合、どうしても賞味期限が発生してしまう。 未知の世界、端的に言って宇宙SFにおいてはなん
前回は紹介しきれなかったので、ジャンルを絞って第二弾です。 SFファンが進めるSFなので、一般向けかは微妙です。 小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団(882円) [tmkm-amazon]B009YES5DC[/tmkm-amazon] 『パラサイト・イヴ』でお馴染み、瀬名秀明氏による劇場版ドラえもんのノベライズです。いやー、これは最高峰のノベライズと言っていいでしょう。元々、大人でも楽しめる原作をきっちり掘り下げて、大人こそ楽しめる一作になってます。 ああ、語りたいところあるけど、ネタバレになるのが辛い……って、有名古典作品なのでネタバレもクソもないのか? いや、でも昔過ぎて、今の若い層は観てないよなぁ。 量子怪盗(1620円) [tmkm-amazon]B00ADG0GDM[/tmkm-amazon] まずこれは新☆ハヤカワ・SF・シリーズから説明しないといけません。 ぶっ飛んでる海外
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