インターネット上の広告は、その効果を最大化するためにユーザーの行動を追跡して適切なターゲットを選別しています。このユーザー追跡はCookieなどを用いて行われていますが、新たにGPUを用いてユーザーを識別できる技術が発表されました。 DRAWNAPART: A Device Identification Technique based on Remote GPU Fingerprinting https://arxiv.org/abs/2201.09956 Researchers use GPU fingerprinting to track users online https://www.bleepingcomputer.com/news/security/researchers-use-gpu-fingerprinting-to-track-users-online/ ユーザーの行動
米Googleは1月25日(現地時間)、2021年3月に発表したサードパーティーcookieに代わる技術「FLoC」(Federated Learning of Cohorts)の開発を停止し、新たに「Topics」と呼ぶ技術のテストを年内に開始すると発表した。 同社は、ユーザーのWebプライバシーを改善しつつ適切な広告を表示するための取り組み「Privacy Sandbox」の技術としてFLoCを開発してきたが、ユーザーを特定できてしまう可能性を指摘されたり、この取り組みが独禁法に違反する可能性があるとされたりと、批判が高まっていた。 Googleは「Topicsは、FLoCのテストからの学習と幅広いコミュニティからのフィードバックに基づいて、FLoCに代わるものとして開発する」と語った。 Topicsの大まかな仕組みはこうだ。Webブラウザが、ユーザーのWeb閲覧履歴に基づいて、そのユ
(Image by Mediamodifier from Pixabay) 実はもう1年以上前のことなのですが、LinkedInで以下の記事を見かけて「おー、ようやくこういう意見が公の場に出てくるようになったんだな」と思ったのでした。原文は英語ですが、短い文章なので英語が不得手な方でも各種翻訳サービスなどを使えばサクッと読めるのではないかと思います。 で、何故そういう感想を抱いたのかというと「個人的にはもう2017年ぐらいからほぼ同じことを考えていたから」です。しかし、広告マーケティング業界(特にオンライン広告)では長年に渡り「個々の顧客にone-to-oneで訴求できることこそが最重要」という考え方が主流となってきていて、近年のパーソナライズド広告や見ようによってはレコメンデーションもその流れに沿って隆盛を誇ってきたアプローチとも言えます。そこに満を持して一石を投じる形になったのが、上記
スマートフォンでブラウジング中に、デカデカと表示される気色悪い美容系の広告やスクロールしても画面に居座るしつこい広告にうんざりした経験がある人は多いはず。インターネット上の広告は興味のあるコンテンツやサービスと出会う機会になることもありますが、多すぎるとスマートフォンの通信量やバッテリーの消費につながるほか、子どもには見せたくないアダルト広告も中には存在します。 App Storeの有料アプリランキングで3年連続1位を獲得した最強の広告ブロッカーこと「280blocker」は、iPhoneやiPadにインストールするだけでブラウザの広告を根こそぎ非表示にできる上に、日本のサイトに特化しているので普段アクセスするサイトの広告をいち早くフィルターに自動追加してくれるコンテンツブロッカーアプリです。一体どれほどインターネットサーフィンが快適になるのか気になったので、実際に使ってみました。 280
Apple Watch Series 10 hands-on: Bigger, lighter and thinner than ever
Intro Public Suffix List (PSL) は、現在の Web プラットフォームの一端を支えている非常に重要な要素だ。 実はこれが、少数のボランティアにより GitHub でメンテナンスされた、単なるテキストリストであることは、あまり知られていないかもしれない。 最近、このリストへの追加リクエストがあとを絶たず、問題になっている。 そもそも PSL とは何であり、今どのような問題が起こっているのかについて解説する。 Public Suffix List とは何か PSL を解説するには、まず関連する用語について整理する。 Top Level Domain (TLD) 例えば、このブログのドメインは blog.jxck.io であり、これは筆者が取得したドメイン jxck.io のサブドメインだ。 jxck.io は、 .io という TLD のサブドメインを販売しているレ
Electronic Frontier Foundation サードパーティクッキーは死につつある。そしてGoogleはその代替手段を作ろうとしている。 ご承知の通り、クッキーの死を嘆く必要など微塵もない。サードパーティクッキーは20年以上に渡り、ウェブ上の不気味で胡散臭い、数十億ドル規模の広告監視産業の要であった。だが、その基盤に暗雲が立ち込めるようになったことで、最大手のプレイヤーはなんとか窮地を脱しようとしている。 Googleは、サードパーティクッキーを新たなターゲティング広告テクノロジーにリプレイスするべく奔走している。その提案のいくつかは、Googleが従来の監視ビジネスモデルへの批判から正しい教訓を学んでいないことを露わにしている。本稿では、おそらく最も野心的で、最も有害な影響を及ぼしうる提案の1つであるFLoCに焦点を当てる。 FLoCは、サードパーティトラッカーが行ってい
FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏とAppleのCEOであるティム・クック氏は顧客の個人情報取り扱いに関する考え方の違いにより以前から激しく対立しています。2021年2月13日、ウォール・ストリート・ジャーナルはこの対立がどのように続いてきたのかを記すレポートを発表。ターニングポイントは5000万人のユーザーデータを不正利用されたケンブリッジ・アナリティカの一件だったとのことです。 Facebook Meets Apple in Clash of the Tech Titans—‘We Need to Inflict Pain’ - WSJ https://www.wsj.com/articles/facebook-meets-apple-in-clash-of-the-tech-titanswe-need-to-inflict-pain-11613192406 WSJ
プライバシーおよびデータ保護に関する国際的な会合であるCPDPが、2021年1月27~29日にベルギーで開催されました。Appleのティム・クックCEOがこのCPDPに出席し、Facebookのビジネスモデルに対する懸念を表明しました。 Tim Cook condemns Facebook business model, says valuing engagement over privacy leads to ‘polarization' and 'violence’ - 9to5Mac https://9to5mac.com/2021/01/28/tim-cook-privacy-talk/ Tim Cook calls out Facebook's business model, says it leads to 'violence,' 'polarization' | AppleI
ご無沙汰しております。11月6日に、CNAMEレコードを使って付与された1st-party cookieの規制機能を搭載したiOS14.2がリリースされましたので、その内容をまとめます。いつものことですがマーケティングよりブラウザの細かい話です。正式発表前なので誤りの可能性がありますがご了承またはご指摘ください。 規制の仕組みまず規制されるのは、AppleのWebKitエンジニアJohn Wilanderさん(ITPの発明家)が「Third-party CNAME cloaking」として定義するものです。 Third-party CNAME cloaking means a first-party subdomain resolves to a third-party domain which does not match the resolution for the top frame
米Facebookは8月26日(現地時間)、米Appleが9月中にもリリースすると見られる次期モバイルOS「iOS 14」のプライバシー関連の新機能で、Facebookのプラットフォームを利用する開発者と広告主が大きな痛手を被ると警告した。 この新機能とは、AppleがWWDC 2020で紹介した、アプリがユーザーを追跡したり、ユーザーの端末の広告識別子にアクセスするには、明示的にユーザーの許可を得る必要があるというものだ。 「追跡」には、他の会社が所有するユーザーデータに基づいて自分のアプリ内でターゲット広告を表示することも含まれる。これは、Facebookが「Audience Network」で提供しているサービスの手法だ。 Audience Networkは、Facebookで集めた個人データをパートナーのアプリやWebサイトでの広告表示にも反映させる機能。カルーセル広告や動画広告も
Appleは2020年3月24日(火)にウェブブラウザ「Safari」のアップデートを実施し、セキュリティ機能のひとつである「Intelligent Tracking Prevention(ITP)を強化しましたが、ITPに追加された「ウェブサイトが書き込んだデータを、そのウェブサイトが7日間操作されなかった場合はすべて消去する」機能が、ウェブの中央集権化を進めるとしてネット上で議論が巻き起こっています。 Private client-side-only PWAs are hard, but now Apple made them impossible. https://andregarzia.com/2020/03/private-client-side-only-pwas-are-hard-but-now-apple-made-them-impossible.html Private
Intro Cookie は、ブラウザに一度保存すれば、次からその値を自動的に送ってくるという、非常に都合の良い仕様から始まった。 State Less が基本だった Web にセッションの概念をもたらし、今ではこれが無ければ実現できないユースケースの方が多い。 冷静に考えればふざけてるとして思えないヘッダ名からもわかるように、当初はこのヘッダがこんなに重宝され、 Web のあり方を変えるかもしれないくらい重要な議論を巻き起こすことになるとは、最初の実装者も思ってなかっただろう。 そんな Cookie が今どう使われ、 3rd Party Cookie (3rdPC) の何が問題になっているのかを踏まえ、これからどうなっていくのかについて考える。 Cookie のユースケース Web にある API の中でも Cookie はいくつかの点で特異な挙動をする 一度保存すれば、次から自動で送る
iOS13では、サードパーティアプリが位置情報を利用しようとすると、ユーザーに許可するか否かを選択させるための通知が定期的に表示されます。この仕様については、以前からユーザーのみならず企業にも影響を与えることが予測されてきましたが、広告業界も少なからず対応を迫られているようです。 大半のユーザーが拒否設定を選択 データ照合企業Location Sciencesの調査によると、同社がモニタリングしているiPhoneユーザーのうち、約7割がリリースされてから6週間以内にiOS13をインストールしました。このうち80%が、バックグラウンドで位置情報をトラッキングするアプリすべてを停止したそうです。 広告トラッキング企業Teemoも、アプリを利用していない時もデータを共有することを望む(オプトイン)ユーザーの割合は、50%以下だと指摘します。ところが3年前であれば、この割合は100%に近かったので
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く