技術者にしては、ビント・サーフ氏はかなり頑固だ。 TCP/IP開発者の1人であることから、「インターネットの父」と呼ばれることも多いサーフ氏は、電話によるインタビューで幅広い話題についての質問をこなした。その中では、米政権の科学技術問題への対応に軽蔑の念を表す場面もあった。同氏は、政治運動に進んで名前を出す数少ないIT業界幹部の1人だ。 現在、MCIの技術戦略担当上級副社長を務める同氏は、今もインターネットの実状を正確に把握している。同氏はサイバー攻撃の増加を心配し、バグだらけのソフトの開発者に声を上げて文句を言うよう皆に促している。そして、いつか中国一国だけで現在使えるIPv4アドレスの3分の1以上を使い尽くしてしまう恐れがあるという理由から、間もなくIPv6が導入されるだろうと確信している。また、同氏が言うところのVoIPをめぐる「今の誇大宣伝」に協力したくないとも考えている。同氏の意