週刊ダイヤモンドは、2025年4月より書店売りを廃止。紙は定期購読、デジタルは「ダイヤモンド・プレミアム」のサブスクに特化する。 この記事の写真をすべて見る 日経電子版の創刊は2010年3月だが、それまでは無料広告モデルのNIKKEI NETで日経の記事の一部はただで読めた。 日本経済新聞は、有料電子版を始めるにあたって、このNIKKEI NETをドメインごと閉じている。こう書くと簡単なことのように聞こえるが、当時、NIKKEI NETの売上は50億円はあった。 日経電子版のローンチをきめた臨時取締役会は2007年春に開かれたが、この席上では、当然のことながら、「50億円の売上を捨てるのか」という反対論が噴出した。有料電子版の市場は、先行している他の新聞社がいないのだから、その段階ではゼロだ。 通常の会社はここで尻込みをしてしまう。かつてイノベーションで成功した市場があると、その市場が陳腐