この画像を大きなサイズで見る オランダ、ラドバウド大学ナイメーヘン校の神経科学者マライン・クロース率いる研究チームは、”電気ショック療法(ECT)” と呼ばれる、脳に電気ショックを与える方法で、うつ病患者の思い出したくない嫌な記憶を効果的に消し去ることに成功したという。 電気ショック療法は、頭部(両前頭葉上の皮膚に電極をあてる)に通電することで人為的にけいれん発作を誘発する治療法である。元々統合失調症に対する特殊療法として考案されたもので、精神科領域における特殊療法中、最も一般化した治療法である。 この画像を大きなサイズで見る 研究チームはすでにECTによる治療を受けている重度のうつ病患者42人に2枚のスライドを見せた。1枚は自動車事故、もう1枚は暴行の写真だ。 しばらくしてから、患者にスライドの1枚を思い出してもらった。そして、脳の「再書き込み」過程が始まった瞬間に電気ショックを与えた。