IBMは、脳の知覚や認識力などを模した実験用半導体チップを開発したことを発表した。同チップを実用化した場合、従来の半導体チップに比べて、性能を維持しつつ大幅な消費電力の削減と省スペース化が可能になるかもしれないと同社では説明している。同研究は2008年よりDefense Advanced Research Projects Agency(DARPA:米国国防高等研究計画局)の「the Systems of Neuromorphic Adaptive Plastic Scalable Electronics(SyNAPSE) project」として進められてきたもの。 同チップは現在、2つの試作品が作られ評価を受けている段階にあり、生物におけるシナプスとスパイキングニューロン(Spiking Neuron:ニューラルネットのモデルの1つで、論理回路の機能を実現できる)の間で生じる現象を模した