米農務省の南部ジョージア州局長(黒人女性)が、白人に対する人種差別発言をするビデオが保守系ブログに掲載され、同省は19日に局長を事実上解雇した。ところが20日になってビデオが巧妙に編集されていたことが判明。メディアも同問題を大々的に取り上げ、オバマ政権発足後に深まった人種をめぐる保守派とリベラル派の暗闘の一端が示された。 解雇されたのは農村開発局長だったシャーリー・シェロッドさん。3月のリベラル系組織「全米黒人地位向上協会」(NAACP)での講演で「白人男性から農地差し押さえを免れたいと相談を受けたが、全力を尽くさなかった」と語るビデオが19日、ブログに掲載され、保守系FOXテレビでも紹介された。 シェロッドさんは農務省の要求を受け入れ辞職を表明。しかしビデオは発言の一部をつないで編集されていた。(共同)