ブラジルのロバン鉱業・エネルギー相は1日、建設が計画されている4基の原子力発電所について計画を見直すと記者団に語った。リオデジャネイロで稼働中の2基と建設中の1基については「世界で最も安全」と述べ、稼働や建設の停止はしない意向を示した。 ロイター通信や地元メディアによると、ルラ前政権は、2030年までに北東部に2基、中南部に2基の原発建設を表明していた。計画を見直すのはこの4基で、東日本大震災による福島第一原発の事故を受けた措置。アマゾンなど豊かな河川を抱えるブラジルは、電力の8割を水力発電でまかなっている。 急速な経済成長による電力需要の伸びや渇水による電力不足に備えて、水力発電をさらに増やす構想もあり、環境省・環境再生可能天然資源院(IBAMA)は1日、完成すれば世界3位の規模となる「ベロ・モンテ水力発電所」計画を認可した。このためのダム建設計画は、先住民や環境保護団体が生態系を壊