【カイロ大前仁】北アフリカのリビアで6日、政府軍が反政府勢力の拠点数都市を攻撃、反政府勢力に一時占領された北中部の都市ビンジャワドを奪還した。一方、反政府勢力は西部ミスラタやアズザウィーヤで政府軍の攻撃を退けた。5~6日にかけての戦闘で20人以上が死亡するなど、多数の死傷者が出ている。抗議運動に端を発したリビアの反政府勢力と政府軍の衝突は、「内戦」の様相を強めている。 反政府勢力は5日にビンジャワドを支配下に置いたが、6日朝までに態勢を立て直すために市内から撤退。その後に市郊外で政府軍と衝突したが、東方のラスラヌフまで撤退を強いられた。また政府軍機がラスラヌフの軍基地や建物を爆撃し、両市で少なくとも死者4人が確認されたが、さらに多数が死亡した恐れが出ている。 石油関連施設が集まる北中部では、ここ数日、ラスラヌフやビンジャワドの支配権が目まぐるしく変わり、攻防が激しさを増している。 反政府勢