「お聞きしたいんだけれども、経済学者ですよね?」 「『経済学者ですよね』と聞かれましたので、あえて。大門先生は国会議員ですよね?」 2001年11月、参議院予算委員会。リストラの正当性を問われ、「それが資本主義です」と開き直る竹中平蔵氏(70)に、大門実紀史参院議員(65)が噛みついた。竹中氏は顔色を変え、猛反論した――。 当時の竹中氏は、慶大教授から小泉純一郎内閣の経済財政政策担当大臣に転身したばかり。一方の大門議員も、この年に初当選した新人だった。 その後、50回以上も竹中氏と国会で論戦を交わしてきた大門議員。現在も、菅義偉首相(72)のブレーンとして大きな影響力を持つ “強敵” との戦いについて語った。 「竹中さんと論戦した回数は、国会議員のなかで私がいちばん多いでしょうね。もちろん、質問は事前に通告しますが、竹中さんは官僚が作成した答弁書を読まず、自分の言葉で答えようとするんです。