吉田アミ「映画『ストロベリーショートケイクス』に見る女ゴコロ」 2010年12月01日10:00 担当者より:吉田アミさんが2006年に映画『ストロベリーショートケイクス』について書いた原稿です。なお、本文で触れられている映画の公式サイトは現在見ることができませんのでご了承ください。 更新日:2006/09/20 女の子ってなんでできてる? マザーグースのうたのように、おさとうにスパイスすてきなものいっぱいで出来ている? 女性の内面を美化したファンタジー恋愛映画もいいけど、たまにはひりひりした現実に直面させるような、ザ・女の業といった作品で現実を思い知るのはいかがだろうか。そんな方にオススメな映画が、魚喃キリコのコミックが原作の『ストロベリーショートケイクス』。脚本は恋愛小説で若い世代に人気の狗飼恭子、そして、近親相姦をテーマとして、愛にタブーはあるのかと問いかけた傑作『三月のライオン
<1>ダリアの帯(大島弓子著/「大島弓子が選んだ大島弓子選集5」所収/メディアファクトリー、MFコミックス/1000円) <2>ロングロングケーキ(大島弓子著/白泉社文庫/610円) <3>ロスト ハウス(大島弓子著/白泉社文庫/590円) 少女マンガは、少女の理想を描く。では、この少女とはどういった存在なのか。本来なら年若い女子のことを少女と呼ぶが、私はそれに違和を覚える。大島弓子は生粋の少女マンガ家である。その彼女の作品は少女にしか理解できない特権的なものではないからだ。少女とは誰もが持ちうる性質のことで、男でも女でも若くとも老いていても、誰でも持っているもの。それが少女の本質ではないのだろうか。 思春期に私は大島の作品に出会うことができた。それは幸せな読書体験であった。世界の何処(どこ)にも居場所がないと泣きだす寸前に「ここに居てもいいよ」と一杯のあたたかいミルクが差しだされたのだ。
左)「性悪猫」(小学館クリエイティブ発行/小学館発売)と「樹のうえで猫がみている」(思潮社) 05年5月に急逝したやまだ紫の刊行ラッシュが続いている。小学館からやまだ紫選集として「性悪猫」、「ゆらりうす色」、「しんきらり」3冊が発売。長らく手に入りづらい状態だった作品の復刊はうれしい。また、『現代詩手帖』(思潮社)3月号では、48ページにわたり「やまだ紫の世界」とした特集が組まれている。同じく思潮社からは、詩画集「樹のうえで猫がみている」が未収録作も含め発売された。 この連載でもやまだ紫を取り上げ、大きな反響がありました。 43ページにわたり徹底特集! 著作一覧・略年譜といった資料的価値の高いリストも 『現代詩手帖』2010年3月号(思潮社) 批評でもマンガでもなく、詩の本がやまだ紫を特集する。やまだ紫らしくて、とてもいいなと思ったのだった。 夫で『ガロ』編集者でもあった白取千夏雄と詩人の
吉田アミ×中村賢治(時代屋店主)が漫画の魅力を語りまくり! 記念すべき第一回はうえやまとち先生の『クッキングパパ』
SB新書6月の新刊は3タイトル! 試読版も公開中!! 2018年6月のSB新書は、『AI時代の子育て戦略』(成毛 眞 著)、『「発達障害」と言いたがる人たち』(香山 リカ 著)、『飲んではいけない認知症の薬』( 浜 六郎 著)の3タイトル! 試し読み版も公開中です!! >>試し読み版の一覧ページはこちら
鈴木志保(すずき・しほ) 青森県生まれ。同志社大学卒業。1989年、集英社の「月刊ぶ~け」1月号にて、『10円ダイム』が掲載されデビュー。同誌を中心に増刊号などに短編をいくつか発表した後、92年よりアシカが主人公の長編『船を建てる』の連載を開始。映画や音楽からのカットアップしたイメージ、白と黒のコントラストの効いたスタイリッシュな絵柄、まるで歌のようなリリックで、トンガリ・キッズたちをたちまち虜に。99年『海洋系ちむちむDEPT』で、パルコ主催のアート・コンペティション「アーバナート展」大賞を受賞。 2001年NHKの『バケルノ小学校ヒュードロ組』のキャラクターテ゛サ゛インを務めるなど、マンガ以外にも活躍の場を広げている。09年5月に発売された『薔薇のかたちのシ』は、サウンドトラックも発売され話題に。 ・公式サイト 鈴木志保のルーツを探して ぼくが 海に 泳ぐ アシカ だったらね、 中国ま
やまだ紫『出口』より。(c)やまだ紫 ★【前編】はコチラから http://www.webdice.jp/dice/detail/1568/ ★【中編】はコチラから http://www.webdice.jp/dice/detail/1596/ やまだ紫の描く「猫文学」 『鈍たちとやま猫』や本人の自画像といった例外もあるが、やまだ紫の描く猫は非常に写実的である。猫と暮らした経験のある人に違和感を与えないリアルさ。何故、やまだはリアルな猫を描くのだろうか? 1979年「ガロ」2、3月号から11号にわたり発表された『性悪猫』シリーズより『おーい』。(c)やまだ紫 やまだ紫の描く猫と対極を成す作品として、こなみかなたの『チーズスイートホーム』に注目したい。主人公の子猫チーのモノローグでは、自分のことを「チー」と呼び「○○ら~」や「○○ちて」という舌っ足らずな幼児語で話す。絵柄もデフォルメされ、か
Ami Yoshida (吉田 アミ, Yoshida Ami, born May 13, 1976) is a Japanese musician. Yoshida does not play instruments, instead making her music with her own voice. Rather than conventional singing she makes a variety of vocalisations of such a nature that it is often hard to tell that the sounds are being produced by a voice at all. These sounds are sometimes subtly electronically altered. She describes h
http://www.webdice.jp/dice/detail/1568/ ありますが、すでにアップされています。 月曜に修正が反映されると思いますが、読者の方からご指摘のメールがきたのでお知らせしておきます。 私が原稿を3倍くらい書いて書いたあとも調べたりして、修正をぎりぎりまでやっているせいですが、わりと、いや、かなりイージーに原稿を掲載しているので、今後はもう少し体制を整えたい。 一応、週一で書いているんですが、まだペースがつかめなくて、書きたいことがありすぎて、余計な脱線が激しくなりすぎるという欠点が……。ウェブなので、おもしろいところは生かしているんですけど、なかなか。読者の方がどこまで着いてきているのか謎です。おすすめのマンガとかあったらぜひとも逆ソムリエしていただきたいです。 次回以降の更新に反映させるかも知れませんが、一部、ぎりぎりにわかった事実などふまえて書いた一文を
あまりにもやまだ紫に熱くなりすぎたおかげで、吉田アミの文章が1万字を軽く越えてしまった!というわけで、前・中・後編に分けてやまだ紫を読み解く! やまだ紫『ゆらりうす色』(講談社/1984年)より ★【前編】はコチラから http://www.webdice.jp/dice/detail/1568/ 『ゆらりうす色』は「私マンガ」の雛形なのか? 1983年に「コミックモーニング」(講談社)にて連載された『ゆらりうす色』は、妻子ある男と不倫中の27歳独身女性が主人公の連作。 「ゆらゆらと 炎が燃える どうでもいい---と 青く燃えている」 主人公、笑美のモノローグはまるでポエムのようだ。劇的なドラマなど起こらぬ日常で、「仕事に行って帰ってきてベッドに寝転がる」そんな描写の中にぽっかりと、浮かぶ美しい文字列と、交わされる現実的なセリフとの乖離が、彼女の「気分」をよく表している。 本来モノローグと
やまだ紫 (やまだ・むらさき) マンガ家、エッセイスト、詩人。1948年東京世田谷区生まれ。69年4月、虫プロ商事の「COM」5月号にて、『ひだり手の…』が入選。以降、同誌にて作品を発表する。71年1月、青林堂の「ガロ」2月号に『ああせけんさま』が入選。同年10月に結婚。出産、育児、離婚による休筆をはさみ、78年「ガロ」12月号にて『ときどき陽溜まり』を発表。以降、同誌を中心に、日本文芸社「COMICばく」、講談社「コミックモーニング」(現在のモーニング)にも連載を持ち、女流マンガ家の先駆けとして後続の作家に多大な影響を与えた。代表作は『性悪猫』、『しんきらり』、『ゆらりうす色』など。06年からは京都精華大学マンガ学部専任教授に就任、後進の指導に尽力した。09年5 月5日脳内出血のため死去。享年62歳。2度目の夫は元「ガロ」副編集長でもあった白取千夏雄。 ・公式サイト はじめに 2009年
ダ・ヴィンチ 2009年 05月号 [雑誌] 4月6日に発売されたダ・ヴィンチ5月号の特集「殿堂入りプラチナマンガランキング150」のアンケートに答えています。コメントは一部収録されていますが、せっかくなのでこちらに全文公開します。 当たり前だけどダ・ヴィンチで紹介されているマンガはほとんど読んだことがあった……。新しい発見はなかったけど、ヒット作の共通認識として参考になりました。そして相変わらず「NANA」がスルーされているのはウケる。売れてるのになー「NANA」。マンガ好きには評価されにくいな。なのに大島弓子が1作品も入っていないって、ありえない。ゼロ年代における大島弓子のスルーされっぷりってなんなんでしょうか。悲しくなるな。 1998年に同じくメディアファクトリーから発売された「1億人の漫画連鎖コミックリンク」では、吉田秋生の「BANANA FISH」が1位だったけど、さてこちらでは
文化系の読者に人気の「日日ノ日キ」。そこに並べられた作品や言葉は、どれも新しい刺激に溢れている。作者の吉田アミさんに話を聞いた。 テキスト:前田(Spoo! inc.) *今回はこのブログの大ファンである前田(ネット探偵団の影のブレーン)が新日の海賊男乱入のような感じで川崎に代わって担当します。 さて、ブロガーから執筆活動をスタートして、現在はライターや小説家としても活躍中の吉田さん。複数のフィールドで書くことについてはどう意識しているのだろうか。 「紙のメディアとブログは、完全に分けてますね。ブログは何かの紹介とか日記とか、感想を中心に書いてます。ネットは誰がどういうものを求めているかわからないから、『こうだ』と断言したような文章は反感を買いがち。なので私は読者を不愉快にさせないように、『好き』なことを積極的に書くようにしています。簡単に『正しい』『悪い』の判断は書かないよう気をつけた
原稿書くときにまとめたものです。抜けがあったらお知らせいただけると今後の執筆に役立ちます。『ぱふ』など雑誌の大島弓子特集などは猫に限らないので抜けてます。入れたほうがいいかどうか保留中。 ※お願い 1984年 『別冊アニメディア 「綿の国星」DELUXE(綿の国星フォトコンサート)』3月1日×倍(学習研究社)は未読です。どなたか資料をお持ちの方いらっしゃいましたらコピーもしくはお譲りいただけるとありがたいです。 ■1978年 『綿の国星』「月刊LaLa」5月号(白泉社) 『綿の国星・Part2 ペルシャ』「月刊LaLa」9月号(白泉社) ■1979年 『綿の国星・Part3 シルク・ムーン・プチ・ロード』「月刊LaLa」2月号(白泉社) 『綿の国星・番外編 ミルクパン・ミルククラウン』「月刊LaLa」6月号(白泉社) 『綿の国星・Part4 カーニバル ナイト』「月刊LaLa」9月号(白泉
野性時代 第59号 62331-60 KADOKAWA文芸MOOK 今日発売! ユリイカの「文化系女子カタログ」から「マンガ批評の新展開」まで書き続けていた大島弓子論ですが、とうとうまとまって書く機会を得られました。機会を与えていただいて、ただただ感謝です。もちろん書いていてまだ、まだ、まだ、書き足りない(資料部分で)ところ、わかりにくいところ、説明不足もあるとは思いますが、それはまたいつか、みっちりやりたいと思っています。とりあえず、大島弓子関係の手に入れられる資料は全部読んだ!と言い切ってもいいくらい調べた上で書いたので書き切ったー感はあります。〆切ギリギリにちょうどそのとき、手元になかった資料をスキャンしてメールしていただいた千野帽子さんに感謝です! のちのちブログらしく裏話とか、書くときに作った大島弓子猫年表とか、載せようかと考えているのでファンのみなさまご期待下さい〜。 位置づけ
ユリイカ、出ました。 ユリイカ2008年6月号 特集=マンガ批評の新展開 作者: 荒川 弘出版社/メーカー: 青土社発売日: 2008/05/26メディア: ムック購入: 4人 クリック: 48回この商品を含むブログ (51件) を見る青土社の告知はこちら。 黒田硫黄のマンガについて書きました。内容はいつもの図像論から発展させたマンガ表現の仕組みについて、テーマは「うるさいマンガ」。うるさいマンガとは何でしょう、マンガがうるさい?音なんて出てないのに?効果音のことじゃないですよ、じゃ、何がうるさいんでしょうか。気になるひとは本屋へGOだ。 紀伊国屋だと、前に漫画論を書いた「PLANETS」Vol.3とNol.4が隣に置いてあると思うので、一緒に読むとさらにいいかもだ。 PLANETSに関してはこちら。 あと、イズミノ君が鼎談で言ってる「浦沢直樹もうなじと横顔を」ってのはこれ。 マンガの絵が
数日前からアマゾンで予約可能になってたんですが、『ユリイカ』、「マンガ批評の新展開」は本日発売です。 ユリイカ2008年6月号 特集=マンガ批評の新展開 作者: 荒川 弘出版社/メーカー: 青土社発売日: 2008/05/26メディア: ムック購入: 4人 クリック: 48回この商品を含むブログ (51件) を見る 青土社ホームページ掲載の目次はこちら。 http://www.seidosha.co.jp/index.php?%A5%DE%A5%F3%A5%AC%C8%E3%C9%BE%A4%CE%BF%B7%C5%B8%B3%AB 僕もまだ手にしてませんが、楽しみです。でも読む時間あんのか?6月21日・22日のマンガ学会までには目を通したいんですが…。 あと、先月から始まりました西日本新聞での連載コラム「マンガは生きている」、第2回が今日26日付朝刊文化面に載ります。今回は直球の新刊紹介
ユリイカ2008年6月号*特集 マンガ批評の新展開『ユリイカ2008年6月号』 ■連載 私の昭和史 戦後篇 30 / 中村稔 ■ザナドゥーへの道*3 原典探索者 ポール・ペリオ / 中野美代子 ■ 「即興」 の解体*2 アクティヴ/パッシヴ・フィードバック / 佐々木敦 ■耳目抄*273 地道な支え / 竹西寛子 ■詩 水の女、眠る男。巨大女、遠い場所 / 早坂類 特集*マンガ批評の新展開 【進化する表現論】 マンガにおける視点と主体をめぐって / 夏目房之介×宮本大人×泉信行 【マンガを読む/読み替える】 「キャラたち/キャラクターたち」 『3月のライオン』 ――零たちと読者たちの視点 / 泉信行 ユートピアゆき猫目の切符 『よつばと!』 のメタ感情記号 / 斎藤環 いつかあなたとはお別れしなくてはなりません 作者である飼い主は愛する猫との別れをどう描くのか / 吉田アミ 福満しげゆき、
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