※昨日と今日の天童さんの談話は、 特に、濃いものになっています。つづけてどうぞ。 今日は、「読者のために尽くす」とは言うけど、 具体的にはどんな行動を 積み重ねてゆくのかを、ご紹介いたします。 「読者のために、チームを組む」に加えて、 「読者のために、エゴを抑える」 という考えかたを、話してくださったんです 。 最後のしあげに向けて、 ゲラが何度も何度も、 ぼくと編集と校閲のあいだで、 くりかえし巡回してゆく。 そういうなかで詰めていった作品ですから、 ぼくは、『家族狩り』を、 個人の力で生み出したものではなくて、 「チームを組んだことで、 はじめて成立したもの」だと考えています。 最後のほうは、もう、 校閲も印刷も早くなってくるんですよね。 ふつうの計算では、こんなに早く ぼくのところにあがってくるはずがない、 というタイミングで、ゲラが巡回してきた。 その分ぼくは時間を与えてもらえるわ