“何も語らない作品”は,いかにしてプレイヤーを引きつけ,導くのか。国内外でファンを増やし続けるジェッペ・カールセン氏のゲームに迫る ライター:津雲回転 国内外を問わず,近年リリースされるゲームは懇切丁寧な導入部や操作ヘルプが用意されていることが多く,「何も分からないまま,どこかに放り出される」ことは少ない。これは著名なデベロッパによる大作はもちろん,小規模なチームによって開発されるインディーゲームにすら当てはまり,ものによっては序盤〜前半ぐらいが丸々チュートリアルという形で実装されていたりもする。 また,大がかりなチュートリアルがなくても,複数のゲージやパラメーターを画面内に配置し,現在のプレイ状況を分かりやすくさせるのは,ごく一般的な手法だ。 これは昔に比べてハードウェアの性能が向上するとともに,ゲームというメディアが成熟したことで,より複雑で重厚な作品を作りやすくなったからであるし,ゲ