自分の中で常々思うのが、人から話を聞くよりも実際に自分で見た方が遙かにいいということだ。百聞は一見に如かず。これは何も映画に限ったことではないが、ここではあえて映画に絡めて考えてみたい。 映画は実際に見なければ見たことにはならない。雑誌の評価や他人の感想を聞くよりも、実際に自分で見た方が何よりも納得するし、感動が大きいのはわかりきったことである。だから、見ていないのにまるで見たように振る舞うのは罪悪的でさえある。 僕は今までの記事で、何千本という映画のタイトルを引用してきたが、話題に出した映画のすべてを見ているわけではない。見ている途中で寝たというのならまだしも、はなっから見ていない映画が多いのが事実である。見たことのない映画の内容は予備知識だけで補ってきたわけだが、それを僕はあたかも見たことがあるように書いて、今まで読者をだましてきたわけである。まったくとんでもない野郎である。ちゃんとし
1)「誰も知らない」 (シネアミューズ) ☆☆☆★★ 2004年 日本 カラー ビスタ 141分 監督/是枝裕和 出演/柳楽優弥 北浦愛 木村飛影 清水萌々子 韓英恵 是枝裕和の作品は劇場で観た「ワンダフルライフ」以外は、「幻の光」も「ディスタンス」も手元にDVDやビデオがありながら観ておらず、TVのドキュメンタリーすら所有しているのに観ていないというのは不勉強以外の何物でもない。だから是枝裕和についてとやかく言えるものは何もなく、「ワンダフルライフ」の劇映画の構造に、ドキュメンタリー要素の挿入が失敗していたという印象があるのみだ。由利徹や老婆にフリーに語らせるのと、吉野紗香の作り事めいた演技が同居してしまう遊離が辛い。 「誰も知らない」は西巣鴨子供置き去り事件をモチーフにしているが、この事件の詳細は知らなかったので、どの程度事実に即しているのかは知らない。 開巻の薄汚れた姿でピンクの
島根県議会で、「竹島の日」条例可決。 「俺がバンドボーイだった頃、今にエルヴィスのようになろう! と思った。俺が1ステージに1曲歌えるようになったころ、チャック・ベリーのようになろうと思った。初めて自分のバンドを持った時、ジョン・レノンのようになろうと思った。ウッド・ストックが行われた時、ジミ・ヘンドリックスになろうと思った。少し物判りが良くなった時、ミック・ジャガーになろうと思った。40歳になった時、自分になろうと思った」(内田裕也) 1981(昭和五十六)年度「ジャパン・ロック・フェスティバル」のチラシより*1。 *1:シリーズ20世紀の記憶『かい人21面相の時代 山口百恵の経験 1976-1988』(毎日新聞社,2000)から間接的に引用(p.251)。 で、小学館文庫版『猿猴 川に死す』にふれましたが、ようやく今日、平凡社ライブラリー版を確認することができました。『天国地獄』を採録
An hypothetical trailer of "Evangelion, the movie" built with snap-shots from different films. Un possibile trailer di "Evangelion, the movie" creato con scene di differenti pellicole. Ho fatto questo esperimento per tutti gli appassionati dell'anime che, come me, aspettano l'uscita della vera pellicola curata dalla Weta Workshop e ispirata all'omonima serie. La colonna sonora usata è Dethroned d
映画「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」がオンエアされた。以下の文章は数年前の公開時に雑誌「フィギュア王」に書いたコラムである。 基本的に僕の感想は、この当時と変わっていない。 僕の「昭和時代の宇宙開発趣味」から短絡的に、万博や過去の世界を取り上げたから「オトナ帝国」を評価している、と思っている人もいるようだ。 とんでもない。僕が感動したのは「過去より未来を選ぶ、というテーマに見せかけて裏テーマを語ったスタッフの力技」である。 では再録、スタート。 『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』を語りたいと思う。 もう公開は終わってしまった映画なので、内容のネタバレ描写もある。何よりも未見の人がほとんどだと思うけど、とにかくこの映画のことが語りたいので、つきあって欲しい。 まずストレートに感想を言うと、脱帽、いや土下座だ。感動したなんてもんじゃない。
映画『グエムル』が日本で興行に失敗した。韓国の日本映画専門家や怪獣映画専門家らは「予想できた結果」と口をそろえて言う。 2日に日本で公開された『グエムル』は初週の興行成績で7位にとどまった。韓国映画最高の興行作という自負を持って大々的にプロモーションを行ったことを考えれば、期待とは程遠い結果だ。 韓国のある日本映画専門家は「日本でのプロモーション方法が間違っていた」と指摘する。「怪獣映画の本場といえる日本で、“すごい怪獣映画、新しい怪獣映画”と大々的に打って出たため、公開前からアンチが生まれた」という。「日本のマニアを刺激しすぎて、彼らの癇(かん)に障った」との分析だ。 また別の専門家は「ターゲットとなる観客の設定を間違えた」と話す。「日本で怪獣映画を見る観客層は子供とオタク。しかし『グエムル』は欧米の超大作をPRするように宣伝した」。さらに「日本では『LIMIT OF LOVE 海
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