【ロンドン=伊東和貴】アイルランドの最大与党・共和党と連立を組む緑の党は23日、連立政権から離脱すると発表した。これにより与党は下院で過半数割れとなった。早期の解散総選挙を求める野党は今週中に不信任動議を提出する見通しで、3月11日に予定されている総選挙が前倒しされる可能性もある。 アイルランドは銀行の救済費用がかさんで財政難に陥り、昨年11月に国際通貨基金(IMF)と欧州連合(EU)などから最大850億ユーロ(9兆4千億円)の支援を受けることが決まっている。緑の党は支援の前提となる予算関連法案の成立には支持を表明しているが、法案成立前に下院が解散されれば、支援が滞る可能性もある。 財政危機を招いたカウエン首相への反発は与党内でも強く、先週、信任投票で首相の党首続投が認められたことに反発する共和党の6閣僚が相次いで辞任。首相は内閣改造で立て直しを図ろうとしたが緑の党の反対で断念し、22