数年前に話題になった「IFRS(国際会計基準)」。最近、話を聞かないけれど、日本での適用は立ち消えになったんだっけ---。こう思っている読者の方も多いのではないだろうか。ここ数年、IFRSの文字を目にする機会はめっきり減っている。決算発表シーズンの今、新聞の決算発表記事で見かける程度ではないだろうか。報道は減っているものの、日本企業への適用がなくなったかどうかについては「まだ決まっていない。議論中」というのが現状だ。 現在、自社の会計基準にIFRSを採用している、あるいは採用を表明している企業は18社ある。いずれも自主的に採用を決めた「任意適用企業」だ。ソフトバンクや楽天、ディー・エヌ・エーといった今、勢いのある企業もIFRSの任意適用企業である。一部の識者が「IFRSには向いていない」と指摘している製造業では、HOYA、旭硝子、アステラス製薬、アンリツ、中外製薬、日本板硝子、日本たばこ産
