爆薬の原料となる薬品を不正に所持したとして、警視庁公安部は5日、毒劇物法違反の疑いで神奈川県在住の少年(19)から事情聴取を始めた。少年宅の家宅捜索も実施し、容疑が固まり次第逮捕する方針。爆薬を製造した可能性もあるとみて調べる。 同容疑の関連先として、少年が薬品を購入した東京都中央区の薬品販売会社も捜索した。 公安部によると、少年は今年、この薬品販売会社から爆薬製造に使用できる薬品を購入し、正当な理由がないのに自宅に所持した疑いがある。薬品は同法が定める「劇物」に当たる塩素酸塩類だという。 警視庁は昨年7月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)を機に、爆弾テロ対策として爆薬を製造できる薬品を扱う会社からの情報収集などを強化。公安部は少年がテロなどに関与した可能性は低く、爆発物への興味から薬物を所持していたとみている。