画像説明, ジミー・アイザックスさん(28)はHIV治療薬によって、長く健康的な人生を送れると期待している
画像説明, ジミー・アイザックスさん(28)はHIV治療薬によって、長く健康的な人生を送れると期待している
2016年、クリスマスの数日前のこと。かかってきた電話は、それまで誰も予想できなかったような内容だった。 シーナ・マコーマック教授は、HIVウィルスを追跡し、それと闘うことに生涯を捧げてきた疫学者であり、世界でもっとも高い評価を受けるHIV専門医だ。マコーマック教授はその日、電話の相手に対して、トップニュース級のメッセージを伝えた。この12カ月間で、HIV感染症の診断を受ける男性同性愛者の数が40パーセント、イングランド全域では3分の1も減ったという知らせだ。 HIVウィルスが発見されてから35年以上が経つが、これほど大幅に減るのは異例のことだ。このあまりにも大きい数字は、医学界では驚きを通り越して虚偽にさえ見えてしまう。だが、この数字は本当だった。 この物語の背景には、秘密裏に何度か行われた会合と、人々のネットワークがあった。その中心にいたのは、ある男性だ。医学の歴史が変わった陰には、人
HIV=ヒト免疫不全ウイルスに感染しながら、気付いていない人が、去年末の時点でおよそ5800人に上るという初めての推計を、厚生労働省の研究班がまとめました。厚生労働省は、感染の拡大が進むおそれがあるとして、検査体制を強化する方針です。 これに対し研究班は、感染の広がり方や過去のデータなどを詳しく分析して、実際に感染している日本人は、去年末の時点でおよそ2万8300人に上るという初めての推計をまとめました。 このうち、5人に1人に当たるおよそ5800人は、検査を受けていないために、感染に気付いていないと見られるということです。 研究代表者で、北海道大学大学院医学研究科の西浦博教授は、「感染に気付いていない人は、予防をせずに性行為などをしてしまうため、他人を感染させてしまうリスクが高い。早急に対策をとらないと、感染の拡大が進むおそれがある」と指摘しています。 厚生労働省は、検査体制を強化すると
去年末までのおよそ1年間に、国内でHIV=ヒト免疫不全ウイルスへの感染が新たに確認された人は1440人で、前の年をわずかに上回り、高止まりの状態が続いていることが厚生労働省のまとめでわかりました。 感染ルートでは、同性間の性行為による感染が67%を占めた一方、異性間の性行為による感染も20%に上りました。 年間の感染者数は、10年前にピークとなったあとも毎年1500人前後と高止まりの状態が続いています。 厚生労働省のエイズ動向委員会の岩本愛吉委員長は「HIVへの社会の意識が低くなったことなどから、保健所などでの検査件数が減っている。性別を問わず、幅広い年齢で感染が確認されており、早期発見に結びつくよう、検査を普及させる必要がある」と話しています。
成人の約3人に1人がエイズウイルス(HIV)に感染している南部アフリカの王国スワジランド。世界で最も感染率が高いとされる小さな国を訪ねると、一夫多妻制といった固有の文化と風習が、感染予防の妨げとなっている現実が見えた。 8月下旬、首都ムババーネ近郊。国内全土の集落から、少女や、未婚で子どものいない成人女性らが長さ約2~3メートルの「リード」と呼ばれるアシを持ち、王宮目指して行進してきた。 その数、約8万人。裸の上半身に伝統的な飾りを身につけ、「今こそ王家に集う時」などと足を踏みならして歌う。王家への忠誠を示し、女性たちの連帯を深めるため、年に1度開かれる「リードダンス」と呼ばれる祭りだ。古来の風習を取り入れて、1940年代に始まったとされる。 女性たちは王宮にアシを献上すると近くの競技場に移り、観客席にいる国王ムスワティ3世(46)の前で踊りを披露した。終盤には国王も競技場に下り、駆け足で
HIVは無害でエイズの原因ではなく、治療に用いる抗レトロウィルス薬こそがエイズの原因で、政府、製薬会社、科学者がその有害な薬を売るためにエイズという伝染病を作りだした――そんな、科学的根拠が全くなく、完全に否定されているはずの説が世界中に広がりつつある。その、疑似科学と陰謀論とが融合した「HIV/エイズ否認主義」はなぜ広まっているのか、その発生要因と影響の分析、主要論者の紹介、そして彼らの説に対する科学の側からの反論をまとめた一冊である。 HIV/エイズ否認主義HIV/エイズ否認主義の主張の主な特徴は本書によると以下の通りだ。(P17) ・自分たちだけが「HIVは無害なウィルスで病気の原因とはなりえず、抗HIV薬は毒物で、エイズを引きおこすDNAのターミネーターに他ならない」という真実を知っていると考えている。 ・「巨大製薬産業と医学界が国立衛生研究所と生物医科学全般を堕落させてきた。」と
厚生労働省エイズ動向委員会は27日、今年1~9月に献血された血液のエイズウイルス(HIV)検査で、HIVを感染させるおそれがある血液が55件あったと発表した。 55件の血液はすべて廃棄され、輸血には使われていないが、日本赤十字社は2月に1件の血液が検査をすり抜けて患者2人に輸血され、1人がHIVに感染したことを、26日までに確認している。厚労省は「HIV検査を目的とする献血が、依然として続いている可能性がある」として、HIV検査は保健所などで行われる無料の匿名検査を利用するよう呼びかけている。 エイズ動向委によると、今年9月までの献血数は390万8307件。HIV検査の陽性率は10万件あたり1・41件で、国内でHIVの新感染者が見つかる割合より約2倍高い。昨年は1年間で68件検出され、陽性率は同1・29件だった。
エイズウイルス(HIV)に感染した献血者の血液が日赤の安全検査をすり抜けて数人に輸血されていた。HIVに感染した献血者の血液がすり抜けた「NAT(核酸増幅検査)」と呼ばれる安全検査は高い検出精度を持つとされる。 平成16年に日赤がそれまで50人分の血液をまとめて調べていた検査方法を、20人分に見直してからは、さらに精度が向上し、すり抜ける確率は「100万分の1」に下がったとされる。 だが、今回はその検査すらすり抜けた。関係者は「HIVの感染を恐れた男性が、検査目的で早期に献血に来た可能性がある」と指摘する。 一般にHIVに感染してから抗体ができるまで約8週間かかる。抗体ができる直前の11日間の血液であれば、ウイルスを増やして検出精度をあげるNATで検出可能だが、それ以前では血中のウイルス量が少なく、検出の可能性が著しく低下する。 献血時の検査でHIV感染が判明しても、基本的には献血者への告
米国でリンパ腫の治療のための骨髄移植を受けた男性患者2人の体内から、感染していたエイズウイルス(HIV)が消滅したようだと、ハーバード大の研究者が3日、マレーシアの首都クアラルンプールで開かれた国際エイズ会議で報告した。ロイター通信などが報じた。HIVが完全に消滅したかは確認できていないが、1人目の患者は、HIVを抑制するための抗レトロウイルス薬の投与を4カ月近く、2人目は2カ月近く中断しているという。
母親からエイズウイルス(HIV)に感染した生後30時間の新生児に治療薬を集中投与したところ、HIVが消滅したと米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が3日報じた。世界初の例という。 ジョンズ・ホプキンス大のデボラ・パーサード准教授らが明らかにした。国連の調査では2011年に世界で推計33万人の赤ん坊が新たにHIVに感染した。今回の症例が科学的に検証、確認されれば、世界的に推奨されるのは確実だ。 HIVが消えたとされる新生児は10年秋、米南部ミシシッピ州で出生。名前や性別は明らかにされていない。妊娠中に子宮内で感染したとみられる。感染の確認検査結果を待たず、直ちに通常の予防措置と違う治療薬の大量投与などを行ったところウイルスの量が急減し、1カ月後には検出できなくなった。 HIVが治療薬の到達できない体内の部分に蓄えられる前に、ウイルスを殺せたのではないかとの仮説が考えられている。(共同)
(英エコノミスト誌 2011年6月4日号) 蔓延の勃発から30年が経ち、エイズは克服可能な病になったようだ。ただし、その実現のためには、世界にその意志がなければならない。 1981年6月5日、米国疾病対策センター(CDC)が、ロサンゼルスで普通とは違う肺炎が急増していることを報告した。 数週間後、CDCの科学者はサンフランシスコでもカポジ肉腫という珍しいがんが同様に多発していることに気づき、何か奇妙で深刻な事態が進行しているのではないかと疑い始めた。その何かこそ、後天性免疫不全症候群(エイズ)だった。 それ以来、2500万人がエイズで死亡し、さらに現時点で3400万人がエイズの原因であるヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染している。エイズが発見されてから30年の節目にあたり、多くの人がこれを嘆きを新たにする機会と捉えている。 だが、実はエイズとの闘いは、人々が望んでいたよりもはるかに順調に
南アフリカのAIDS事情とAIDS否定論者の動向を継続的に取り上げている「忘却からの帰還」のKumicitさんが、 今日のエントリで南アフリカのAIDS状況のプレゼンを取り上げていた。 via 忘却からの帰還: 短寿命化する南アフリカで Pandemics Activity 3 Strategy 2 AIDS Africa Ppt Presentation アフリカのサハラ以南のAIDS事情はもう酷いの一言に尽きるんだが、 どれくらい酷いのかを一目で理解できる良いグラフがこのスライド資料にあったので、 関連記事のまとめも兼ねてうちでも紹介してみる。 まず一枚目。 アフリカサハラ以南の国家の平均寿命の推移。 グラフを見れば一目瞭然だが、アフリカ南部の複数の国家で現在AIDSの為に猛烈な勢いで平均寿命が下がっている。 原因は子供や若い世代でAIDSを発症し死亡する人間が増えているため。 ここ2
昼休み中に盗撮…岩槻区職員の男逮捕 商業施設で女性のワンピース内にスマホ差し入れ下着などを撮影 女性が交番に被害を届出、警察官と施設に戻り男を発見 事情を聞くと犯行認めた52歳の係長
遺伝子変異で人間の免疫が効きにくいエイズウイルス(HIV)が広がっていることが、熊本大などの国際チームによる8か国2000人の感染者調査で確認された。 ワクチン開発戦略の見直しを迫る内容。26日付の英科学誌ネイチャーに掲載される。 HIVが体内に入ると、細胞内で増殖を繰り返し、エイズが発症する。体内の免疫細胞は、感染した細胞内で、ヒト白血球抗原(HLA)と呼ばれる特殊なたんぱく質と結合したHIVを攻撃するが、ウイルス内のある遺伝子に変異が生じると、免疫細胞が攻撃できなくなる。 研究チームはまず、特定のHLAが先天的にある感染者に注目。その細胞内の変異ウイルスを調べたところ、全体の96%から検出された。変異ウイルスがなぜ発生したかは不明だが、HLAのない感染者の29%からも検出された。HLAがある感染者の体内で変異ウイルスが増え、それが性感染などを通じ、HLAのない感染者に広がったらしい。
【ワシントン=勝田敏彦】米国立保健研究所(NIH)が支援したエイズワクチンの臨床試験(治験)で、ワクチンが感染の危険性を高める恐れのあることがわかった。治験は中止され、NIHはエイズワクチン開発戦略の練り直しを迫られている。 問題のワクチンは、エイズウイルス(HIV)がもつ物質を、弱毒化した風邪のウイルスに組み込んだもの。米メルク社が開発し、有望なワクチン候補と期待されていた。 ところが、04年12月から北米・中南米を中心に約3千人が参加して始まった治験で、ワクチンを注射された群のHIV感染率が、偽薬の群の約2倍にのぼることが判明。昨年9月に治験が中止された。南アフリカで07年2月に始まった治験も約800人の段階で中止された。 治験の参加者はワクチンと偽薬のどちらを注射されたのか知らされておらず、現在、全員と面談して注射の内容を知らせているという。 HIV感染率が高まる理由は不明。
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