Yogee New Wavesが2年半ぶりとなるフルアルバム『WAVES』を完成させた。2014年に1stアルバム『PARAISO』を発表して以降、メンバーが固まらない時期を過ごしてきたが、今年の年明けにギターの竹村郁哉とベースの上野恒星の加入を発表し、4ピースの新生Yogee New Wavesが始動。フレッシュかつエモーショナル、爽やかさと泥臭さが混在し、「これぞYogee New Waves!」と大声で叫びたくなるような、素晴らしい作品が届いた。 インタビュー中で上野も語っているように、近年の若手バンドの盛り上がりは、Yogee New Wavesの“CLIMAX NIGHT”が契機だったと言っても過言ではない。だからこそ、近しい間柄のバンドたちが順調に歩みを進めるなかで、なかなかアルバムまでたどり着けなかったこの2年半には、当然さまざまな葛藤があっただろう。しかし、彼らはそんな季節
J-WAVEでオンエア中の「SONAR MUSIC」(ナビゲーター:藤田琢己)。2月2日(木)のオンエアは、いきものがかりの水野良樹とお送りしました。 今回は、水野が選んだカバー曲を紹介しました。水野によると「カバーの方が、そのアーティストの素の力が見えてくるんです。それに、大好きなアーティストがカバーすることによって、新しい音楽に気付くこともあって、いろんなきっかけを与えてくれます」とのこと。さっそく紹介すると…。 ◯ザ・ピーナッツ「東京の女」を、椎名林檎がカバー 「林檎さんがカバーすると恐ろしいのは、どんなに素晴らしいミュージシャンがまわりを固めても、みんな林檎さんのサウンドになってしまうんです。求心力というか、カリスマ性だと思います」(水野、以下同) ◯1986OMEGATRIBE「君は1000%」を、安藤裕子がカバー 「最初にリリースされたときも都会的だと思ったんですけど、安藤裕子
日本のエンターテイメント業界の最前線で戦い続ける人物に話を聞く連載『ギョーカイ列伝』。今回お招きしたのは、2月1日に10周年を迎えたニュースサイト「ナタリー」を運営する株式会社ナターシャの取締役会長・大山卓也。 雑誌の編集者時代に個人で始めたニュースサイト「ミュージックマシーン」を経て、2007年に音楽ニュースサイトとしてスタートした「ナタリー」は、その後、マンガ、お笑い、映画、舞台・演劇と取り扱う分野を拡張し、今では日本最大のポップカルチャーサイトとしての地位を確かなものとしている。 今回の取材では、「ナタリー」の10年の歩みを振り返ってもらうと同時に、「WELQ問題」によって信頼度の揺らいだウェブメディアの現状についても、たっぷりと話を伺った。そして、既報の通り、大山は2月1日付でナターシャの代表取締役を退き、取締役会長に就任することを発表。その理由についても、テキストの中でいち早く言
ナタリーは今から10年前の2007年2月1日に始まりました。 数名のスタッフがアパートの一室でスタートさせたこのメディアが10年も続くとは、当時は想像もしていませんでした。運営会社のナターシャも何度かの倒産危機を乗り越えて、現在では100名近い大所帯となりました。これもひとえに多くのクリエイターの皆さんと、読者の皆さんのおかげです。 私たちは、クリエイターの皆さんのように素敵な作品を作ったり舞台に立ったりすることはできません。でもその活動を取材し、ウェブサイトを通してファンの皆さんに伝えることができます。どんなに素晴らしい芸術も、それを求める人のもとに届かなければ意味はない。だからナタリーがクリエイター(送り手)とファン(受け手)の間をつなぐ、最初の架け橋になれたらといつも願っています。 ポップカルチャーは生活の一番近くにある文化です。私たちは、音楽やマンガやお笑いや映画や舞台に、人生を丸
6年間の「人間活動」を終えて、戻ってきた宇多田ヒカルさんの新しいアルバム「Fantôme」を聴きました。私はもともと彼女の熱心なファン、というわけではないのですが、このアルバムに関しては、とても素晴らしいと思いましたし、強く心を揺さぶられました。 それは、「花束を君に」という曲だけでなく、他にも、明らかにお母様の死が影響を与えているなという曲があったためです。私は、2013年に母を亡くしており、曲のいくつかが「ほんとうによくわかる」と思いました。 もうひとつ共通点があり、母親の死と前後するようにお子さんが生まれていることです。母を看取る時に、私のお腹の中には次男がいました。宇多田さんは「SONGS」(NHKの歌番組、2016年9月放映)という番組で、「母の死後、もし子どもが産まれていなかったら、また歌おうという気になれなかったかもしれない」というような趣旨のことを言っていました。死と生の両
2015年ベストアルバム 2015年、今年リリースされたアルバムを中心にアーティストや音楽関係者にベストアルバムを選んでいただきました。
HEATWAVE 山口洋がこれまでに出逢ったミュージシャン、ロックンロールの魔法について書き下ろす新連載! 1990年代の初頭。金と欲に踊らされた、バブルな時代の末期。バンドブームのどさくさに紛れて、僕らもアルバム・デビューを果たしたものの、この国に蔓延していた奇妙な空気にどうにもなじめず、時間とお金をやりくりして、僕はひとりで世界を流浪していた。 旅の目的のひとつは、ロックンロールの源流をたどること。どこからあの命の水は流れだしてきたのか?それを知ることができれば、僕は普遍と不変のスピリットを手にいれ、時代を切り裂くことができると思っていた。そうやって、僕はNYを経由し、いくつもの出会いや失敗を繰り返しながら、源流のひとつ、アイルランドにたどり着いた。 はたして、僕はそこでアイリッシュ・ソウルの最高峰、ヴァン・モリソンを生で体験することになるのだれど、そこに彼の盟友であるシンガー、オルガ
『ソルファ』の再レコーディング版のリリースに合わせて、「私的、アジカンの5枚」を選んでみました。こういうのは気分なので、時期によって変わります。最近までは『マジックディスク』や『ランドマーク』が自分のお気に入りからは外せなかったのですが、ソロアルバムを作っているうちに昇華されて、現在はこのようなセレクトになりました。新しい『ソルファ』と合わせて、聴き比べてもらえると面白いと思います。 5.ファンクラブ 『ソルファ』の大ヒットからの様々な反響に惑わされずに、「10年後も誰かの心のなかで消えることのない灯火」のような作品を目指して、横浜の町の貸スタジオに籠ってセッションを重ねた作品。そういった作品に『ファンクラブ』と名付けて、中村君にモノクロのジャケットを依頼する俺の曲がった性根。けれども、アジカンがアジカンらしいサウンドを固めた一枚でもある。 4.ワールドワールドワールド 全員が船頭となって
CDを飾りながら大量収納できる薄型ラック 各棚前部に溝があり、ジャケットを見せたままCDをディスプレイできます。分類に便利なインデックスプレート付き。
ソウルシャリスト・エスケイプ『ロスト・ホームランド』(1998年)以来のソロ・プロジェクトとなる、中川敬、初のアコースティック・ソロ・アルバム。新曲に加え、セルフ・カヴァー<夜に感謝を><満月の夕><ひぐらし><寝顔を見せて><野づらは星あかり>、アイリッシュ・トラッド<風来恋歌>、浅川マキ<少年>やチューリップ<しっぽの丸い小犬>のカヴァー、さらには、『男はつらいよ 寅次郎心の旅路』にインスパイアされ奏でる<男はつらいよのテーマ>など、中川敬がひとりで作り上げた全14曲の解放歌集。 -- それでも、曲作りやレコーディングでのプレッシャーという点では、実際にバンドで作業するときとは大きく違うんじゃないですか? あらゆる面で違うね。バンドの場合、ある程度の曲数が揃って、アレンジも煮詰められて、そこに全員の合意があって初めてレコーディングに取り掛かるというところがあるから。ところがアコースティ
夜盗のように僕らは遊ぶ ――cero、“あののか”より 写真:佛坂和之 新しいサウンドは、新しいライフ・スタイルから生まれる。 ceroのファースト『WORLD RECORD』は、まるで、都市を探索しているようなアルバムだ。本秀康が手掛けるアート・ワークは、構図ははちみつぱいの『センチメンタル通り』を、色調は鈴木慶一とムーンライダースの『火の玉ボーイ』を思い起こさせるが、物陰に怪物が潜み、目の前をペンギンが飛び去って行く様子が描き加えられたその絵は、かつての都市へのオマージュでもなければ、今、現在の都市のスケッチでもなく、ここで問題にされているのは、あくまで、架空の都市を浮かび上がらせる想像力である。あるいは、それは、ティン・パン・アレーとヒップホップとポスト・ロックをブリコラージュしたような、主役のサウンドを象徴化したものである。 個人的な話をすれば、ceroのファースト・インプレッショ
サニーデイ・サービスには、ちょっと不思議なところがある。なんと言えばいいのか、たとえば彼らは、上手くやりたいと思っても、決して順風満帆とはいかない。渋谷系の人たちに憧れはしたけれど、自分たちはそうはなれなかったし、メンバーの関係性も上手くいかず、一度は解散してしまった。そんな彼らだから、復活してすごくいい時間が流れたと思った矢先、また今回、どうにもならない状況になったりする。この8月にリリースされたアルバム『DANCE TO YOU』は、曽我部恵一が、自分のレーベルをストップすることを考えるほどに、危うい制作だったそうだ。 しかし、冒頭で「不思議」と書いたのにはワケがある。サニーデイは、ちょっと上手くいかないところから、結果的には粘りに粘って素晴らしい作品を生み出してしまう、不思議な歴史があるのだ。今年で20周年を迎えた名盤『東京』も、そして今回の『DANCE TO YOU』も、まさにそう
never young beach(以下、ネバヤン)の1stアルバム『YASHINOKI HOUSE』はまさに発明だった。「1970年代の日本語フォークと、2000年代以降の海外のトロピカルなインディーロックの融合」という、誰もが思いつきそうで、誰も思いつかなかったこと。それを最良の形で作品に仕上げてみせたからこそ、ネバヤンの名前は多くの人に知られることとなったのだ。その分、次の作品に対するプレッシャーは相当なものだったと思うが、彼らは期待を大きく上回る新作を見事作り上げてみせた。 2ndアルバムの『fam fam』というタイトルは、スラングで「血縁の家族、堅い絆で結ばれた仲間」を意味している。バンドの中心人物である安部勇磨はこの1年でさまざまな出会いと別れを経験し、特に「別れ」は『fam fam』の裏テーマだと言っても過言ではない。しかし、安部は別れを悲観的に捉えることなく、今を楽しむた
クリエイター同士が共同で何かを生み出す時、大事なのは綿密な打ち合わせではなく、お互いに対する信頼感だと言えよう。赤犬の濱本大輔と、元The Miceteethの藤井学、次松大助によって結成されたインストトリオ=MaNHATTANと、彼らのデビューアルバム『Far Trance』のジャケットを手がけたデザイナーの大原大次郎は、その出会いこそ偶然だったものの、お互いの作品に対する信頼感をはっきりと持っていた。あれこれ言わずに大原が自由にイメージしたデザインに対し、MaNHATTANのメンバー全員が興奮し、納得できていたのは、そこが一番の理由だろう。そして、その信頼の背景には、それぞれの「余白」に対する意識の近さがあったようだ。 個人がむき出しになるソリッドな編成でやるのは意義があるなって思った。(藤井) ―まずは、お互いがどう知り合ったのかを教えてください。 大原:最初は大さん(濱本)と、沖縄
魔法的 Gターr ベasス Dラms キーeyズ 2016年5月25日(水)東京都 Zepp Tokyo 2016年5月26日(木)東京都 Zepp Tokyo 2016年5月31日(火)愛知県 Zepp Nagoya 2016年6月1日(水)愛知県 Zepp Nagoya 2016年6月3日(金)大阪府 Zepp Namba 2016年6月5日(日)大阪府 Zepp Namba 2016年6月6日(月)大阪府 Zepp Namba 2016年6月8日(水)広島県 広島CLUB QUATTRO 2016年6月11日(土)東京都 Zepp DiverCity TOKYO 2016年6月12日(日)東京都 Zepp DiverCity TOKYO 2016年6月15日(水)北海道 Zepp Sapporo 2016年6月23日(木)東京都 Zepp DiverCity TOKYO 2016年6
ホーム > インタビュー&レポート > 「皆さんを戦友だと思っています。どうしたら楽しんでもらえるか 1分1秒を惜しんで考えていきたいし、それが楽しい」 クラムボンの新たなる試みと決意表明、『モメント e.p.』を携えた 会場限定販売ツアー、梅田クラブクアトロ公演をレポート! 「皆さんを戦友だと思っています。どうしたら楽しんでもらえるか 1分1秒を惜しんで考えていきたいし、それが楽しい」 クラムボンの新たなる試みと決意表明、『モメント e.p.』を携えた 会場限定販売ツアー、梅田クラブクアトロ公演をレポート! 結成20周年を記念して、昨年11月初の日本武道館公演を開催したクラムボン。大阪での単独公演は昨年6月の大阪オリックス劇場、ライブとしては昨年9月の野外イベント『OTODAMA’15~音泉魂~』以来。会場限定リリースのミニアルバム『モメント e.p.』を携え巡る、その名も『clammb
「渋谷系」の中心人物・小沢健二 “おなじみの曲もやりますが、帰り道に体に残っているのは、新しい曲たちだと思います”(オフィシャルサイト「ひふみよ」より) 来たる5月25日のZepp Tokyoでの公演を皮切りに、全14公演からなる全国ツアー『魔法的 Gターr ベasス Dラms キーeyズ』を開催する“オザケン”こと小沢健二。2012年以来となる今回のツアーも、平日夜の公演を多数含むにも関わらず、チケットは争奪戦に。オザケン人気はいまだ健在だ。 小沢健二と聞いて、何を思い浮かべるだろうか。渋谷系の中心人物、「今夜はブギー・バック」の人、あるいは東大卒のエリート、家柄も良い王子様……といったイメージをもつ方も多いはず。 実際、その経歴を辿ってみると、父方の祖父に満州青年連盟長春支部長だった小澤開作、母方の祖父に下河辺牧場の創業者である下河辺孫一、そして叔父には小澤征爾というサラブレッドぶり。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く