大阪府の橋下徹知事が、中学1年生を対象にした音楽や伝統芸能などの鑑賞事業費3700万円を平成21年度予算に計上していないことが10日、分かった。 橋下知事は理由について「どうやって子供を育てるのか、それに対して行政がどう携わるのかという次世代育成のプランが見えない」と述べた。「文化行政には冷たい」との批判も受ける橋下知事だけに、波紋を呼びそうだ。 事業は文化や芸術に触れることで視野を広げさせ、夢を持ってもらうことがねらい。小学6年~中学1年の時期に、不登校や暴力行為が増加する傾向があることから、中学1年生を対象としていた。 府生活文化部が21、22年度の2カ年で、大阪市と堺市を除く府内の全中学校291校を対象に、公立施設でクラシックコンサートや文楽、演劇の公演を開催することを計画。21年度は半数の146校を対象に実施する予定で、施設利用料や出演料として約3700万円を要求していた。