「日本に勝つ確率? 0.1パーセントだよ」 今から19年前、アテネ五輪前に取材したFIBS(イタリア野球ソフトボール連盟)のマッシモ・フォーキ副会長は、戦う前から半ば諦め顔だった。五輪初戦での対戦が決まっていた日本は「逆立ちしても勝てない大国だ」。 同時に取材した代表投手2人も、日本野球への畏敬の言葉を率直に並べた。 「打者のスイングが素晴らしい。印象的なのはヒッティングした後の走塁動作だ。一歩目へのスピードがものすごく速い」 「投手陣も含めてだけど、日本のチームは試合の“流れ”をコントロールできるところが恐ろしい。のんびりやっていたかと思うと、局面でいきなり攻撃と守備の強度を上げてくる。試合のリズムの変化に自分たちは対応できない」 当時の代表はそのほとんどが、サッカーや他の競技同様「セリエA」と呼ばれる国内1部リーグの選手たちで編成されていた。ロースター中、北米組は数えるほどしかいなかっ
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