電子コンパスやGPS,加速度計,回転センサー,FeliCaチップ──。最新の携帯電話には多彩なセンサーが搭載されている。これらのセンサーで集まるデータを活用すれば,携帯電話が“私設秘書”のように働き,あれこれとユーザーの世話を焼く行動支援サービスを実現できる。今,携帯電話事業者はこうしたサービスの実現に向けた研究開発を開始している。その一例が経済産業省の情報大航海プロジェクトの一環でNTTドコモが中心となって実施している「マイ・ライフ・アシストサービス」。この実験サービスでは,ユーザーの行動履歴に応じて,ユーザーが欲していると推定した情報の携帯電話への配信を試みている。 ところが,こうしたサービスには,プライバシの問題が付いて回る。「きめ細かいサービスをしようとするほど,ユーザーから多様なデータを提供してもらわなければならない」(NTTドコモ コンシューマサービス部ネットサービス企画の前田