多くの日系人が暮らし、南米随一の親日国としても知られるパラグアイ。 この国の首都、アスンシオンから30キロほど離れた場所にあるイタ市には、 御影城と名付けられた本格的な日本のお城が存在します。 築城を始めたのは1958年にご家族と共に広島からパラグアイに渡った前原深さん。 「日本文化の象徴を南米の大地に残したい」という想いからだったのですが、 1995年、不慮の事故により夢半ばで他界されてしまいました。 そんなお父上の意思を継いだのが息子の弘道さんでした。 パラグアイ国内で出回る卵の7割近くを生産する会社を興した方で、 日本人会連合会の名誉会長を務められ、昨年には旭日小綬章を受賞されています。 弘道さんは、熊本城や会津若松城の復元を手掛けた著名な技師に設計を依頼し、 職人たちを日本から呼び、瓦なども日本から取り寄せるなど、 日本で見られるような本格的なお城作りを目指しました。 ご自身も時折