全国的な関心の高さ松本市の柔道教室で起きた重度障害事故の刑事裁判判決は、強制起訴裁判でありながらも有罪を勝ち得た点、柔道事故において刑事罰が下された点のいずれにおいても画期的な判決であった。判決当日(30日)の夕方、テレビ放送のキー局すべてで報道があり、また翌日の全国紙すべてで記事が掲載され、毎日新聞ではそれが第一面に位置づけられた。刑事裁判のあり方、柔道を含むスポーツ指導のあり方の両方に、きわめて大きなインパクトをもたらした判決であったといえる。 自分も、仲間も、柔道界も知らないこと判決のポイントは、昨日「速報」として記事に書いたとおりである(「柔道事故――強制起訴の刑事裁判で画期的な有罪判決[松本市の柔道事故、判決速報]」)。また各社報道にも詳しい。判決から1日を経たいま、これまでにあまり報道されていない視点――裁判長は何を訴えたかったのか――から、この判決を振り返りたい。 判決のキー