とある家には木製の格子があって、そこにはヒルガオが巻き付いていた。そして、花を咲かせていた。紫色のヒルガオだった。真ん中には立派な雌しべも見える。花びらの奥からひょこんと頭を出している。自らの花粉をばら撒く準備はもう既に整っているようだ。でも、残念なことにこの花には花粉を運んでくれる昆虫の姿は見当たらない。雄しべはじっと、いつ何時やって来るかわからない昆虫がやって来るのをじっと待っているのだ。 ちなみにヒルガオの花言葉は絆だそうだ。

ここはかつてグラバーさんの家だけが建っていたところと思っていたけれど、実際には他にも二人の英国商人の家も建っていたところらしい。見晴らしのいいこの場所には、フレデリック・リンガーとウィリアム・ジョン・オルトという人の居宅も建っていたのだった。そして、二人の家も保存されている。グラバーさんの知名度に比べると、二人の知名度はぐっと落ちてしまう。ちなみに、ちゃんぽんのリンガーハットの名はこのリンガーさんから取っているようだ。 庭園は手入れが行き届いていた。花壇ではチューリップが咲いている。満開だった。この地に居を構えていた三人は皆英国商人なのだけれど、オランダと長崎は深い関係があるから植えられているのかもしれない。
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