福岡県警のパトカーに追突され「クラシックカー」が全損したとして、同県みやこ町の男性が県を相手取り、330万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が26日、福岡地裁小倉支部であった。 三浦康子裁判官は、パトカーの前方注視義務違反や被害車両の市場価値を認め、県に264万円の支払いを命じた。 判決などによると、北九州市小倉南区の東九州道で2014年6月、県警高速隊員の覆面パトカーが、速度違反の疑いで男性の家族が運転する「ニッサンスカイライン2000RS」(1984年登録)を追跡中、速度表示に気を取られて被害車両の減速に対応できず、追突した。 県側は「クラシックカーに該当せず、特別な価値はない」と主張。判決では、「クラシックカーの定義に該当しなくても、市場で高値で取引されている」として、300万円の価値を認め、うち8割を県警の責任とした。 県警の近藤康徳・首席監察官は「判決内容を精査し、適切に対処したい」