エフェクチュエーションとは、成功を収めてきた起業家に見られる、従来とは異なる思考プロセスや行動のパターンを体系化した意思決定理論のこと。バージニア大学ビジネススクールのサラス・サラスバシー教授が2008年に提唱した。 従来、戦略上の意思決定は、市場環境の大きな変化を想定せず、未来を予測し目標を立ててバックキャスティング的に行われる「コーゼーション」と呼ばれるアプローチが一般的であった。これに対し、エフェクチュエーションは、未来は予測不能であるという前提のもと、所与の資源や手段を用いて、結果を創り出していくことに重きを置くアプローチである。 短期間で試作品等を製作し市場の反応を見ながら改善を重ねていく「リーンスタートアップ」はエフェクチュエーションを体現化した起業スタイルの1つと言える。 エフェクチュエーションには以下の5つの行動原則があるとされている。 ① 「手中の鳥」の原則 (The B