発電しても有害物質や二酸化炭素(CO2)をほとんど排出しない“究極のクリーンエネルギー”燃料電池の本格普及が視野に入ってきた。日立製作所は24日、同社が開発した持ち運びできる燃料電池の実証実験を英国で行うと発表した。監視カメラや道路標識の電源に採用する。実験を通じて用途や経済性を見極め、2010年度中の事業化を目指す。家庭用燃料電池は都市ガスや石油会社が世界で初めて4月から販売を始めるほか、自動車やパソコン、携帯電話向けなどで開発が進んでおり、未来技術の実現が近づいている。 ≪大型に戦略転換≫ 「英国での事業の可能性は大きい。今後も燃料電池事業には積極投資していく」 同日会見した日立の真鍋靖・新事業開発本部長は、今回の実験に大きな期待を込めた。 日立は、半導体製造装置販売などを手がける子会社の日立ハイテクノロジーズ、英イングランド経済開発公社が全額出資する技術開発会社「プロセス・イ