ぷらっと沿線紀行(16) 堺市に住む作家の難波利三さん(70)は、編集者と打ち合わせをするときに「スイスホテル南海大阪」をよく利用する。ビルの谷間から顔をのぞかせるロケット。様々な光が交錯して近未来的な空間をつくり出していた南海なんば駅は大阪・ミナミの玄関口。1日の利用客は26万人を超える高島屋が入居する南海ビル。建設当時の様式を復活する外壁の改装工事が予定されている関西空港と結ぶ特急「ラピート」が入線してきた。愛称は「鉄人28号」=いずれも大阪・難波で1938(昭和13)年ごろのなんば駅のホーム。円形ドーム形のガラス張り天井からは外光が降り注ぎ、明るい雰囲気だった(南海電鉄提供) 泉北高速鉄道から南海高野線を経て南海なんば駅に着くと、その真上に乗っかっているのがこのホテル。「徒歩0分」の便利さが気に入っている。 直木賞を受賞した「てんのじ村」など、大阪を舞台にした小説を多数著し