12月1日付の朝日新聞を見て、思わず目を疑った。同紙の全国主要自治体72市区を対象にした調査によれば、「後期高齢者医療制度(75歳以上加入)」で、保険料を滞納している人が約20万人にものぼるという(10月末時点)。 後期高齢者医療はウムを言わせぬ保険料の年金天引きのはず。それ自体、大いに問題があるが、滞納者が20万人とは!? じつは、年金額が年18万円未満の高齢者は、保険料を現金で払うか、口座振替などで支払うことになっている。そのうち約20万人が、払えていないのだ。このなかには低所得者や長期入院中の人たちが、相当の数いるとみられる。 滞納が1年間続くと、病気などの特別な事情がない限り、「保険証の返還」を求められ、「無保険」状態になる。その後、保険証がなければ、病院にかかった場合、ひとまず全額を自己負担しなければならない。はたして保険料を払えない高齢者が、診療を受けに行けるだろうか。 自営業
