『司会を務めさせていただきます』 『発表させていただきます』 『書かせていただきます』 『出版させていただきます』 『販売させていただきます』 『消灯させていただきます』 『発車させていただきます』 『開催させていただきます』 とか、そんなに謙遜してどうするのっていうくらい、オトナのしゃべる語尾に、『させていただきます』が当たり前のようにつくようになって久しい。謙遜というか卑下というか、とにかく自分をおとしめすぎててきもちわるい。これは文法的な話じゃなくて感覚的な話ね。もっとドシッと構えてスマートに振る舞えないのかなってその言葉に触れるたびに思う。 もちろんそれが正しいときもあるよ、『本当はダメだったことを許可を得て』させてもらうときとかね。逆にいえば、そういうニュアンスではないときは使わないほうがスマートだと思うの。 それなのに、たとえば電車のアナウンスで『ドアを閉めさせていただきます』