JR東日本が交通系ICカード「Suica(スイカ)」の販売を停止してから1年が経過した。世界の半導体不足は2024年に解消に向かっているのにもかかわらず、日本仕様の通信方式がネックとなり、ICカード向けの半導体が足りない。訪日外国人にスイカを発行できず、不便を強いている問題も生じている。JR東と首都圏私鉄各社などが出資するパスモ(東京・新宿)は、23年6月8日に無記名カードを、8月2日に記名式

QRかICカードか? 交通系チケットシステムを巡る世界の最新事情:鈴木淳也のモバイル決済業界地図(1/5 ページ) 2018年4月に日本経済新聞の電子版が「JR東社長『廉価版Suicaを研究』」という記事で、現状の交通系IC「Suica」のシステムをより安価で導入しやすいものとし、海外展開を視野に入れたシステム外販を目指している旨の報道を行った。 それから1年以上が経過した2019年2月、今度は産経新聞が「JR東日本、スイカ簡易版システム導入へ 全域カバーで電子マネー経済圏づくり」のタイトルで、JR東日本が廉価版Suicaを地方交通に提供することで、交通系ICカードシステムの日本全国への普及を目指す計画を報じている。 筆者の取材によれば、後者の試みはもともと国土交通省が目指す「交通系ICカードの(全国への)普及と利便性拡大」を主軸に、同省ならびにJR東日本、FeliCaを擁するソニーらが進
先日初めて、おサイフケータイだけで新幹線の座席予約・きっぷ購入ができるモバイルSuicaの新サービス「モバイルSuica特急券」を使う機会があった。カードタイプSuicaでは利用できないこのサービス。どのような操作できっぷを買うのか、そのようすは別記事に書いた通りだ。 ここからは、筆者が東京と宮城を往復した1日の間に出くわした「モバイルSuica特急券で困ったシーン」を紹介する。以下、すべて実体験だ。それぞれのケースごとに「本当はどうすべきだったのか」を確認したので、参考にしてほしい。 →モバイルSuicaで新幹線!に乗ってみた(購入編) Case 1:新幹線に乗る!――あれ、座席はどこだっけ チケットをモバイルSuicaで購入し、受け取って、意気揚々と新幹線改札をくぐったあと、ふと思った。 「あれ、私、どの列車に乗るんだっけ……?」 紙のチケットなら、表に乗るべき列車と、座席番号が書いて
JR東日本が、おサイフケータイ向けに展開するサービス、モバイルSuica。カードタイプのSuicaでは利用できない、モバイル版ならではのサービスとして、特に同社がアピールしているのが、3月に始まったばかりの「モバイルSuica特急券」だ(参照記事)。 “特急券”という名称だが、対象となるのはJR東日本エリア内の新幹線(東北・上越・長野・秋田・山形)。みどりの窓口に並ぶことなくチケットが買え、通常のきっぷを買うよりも平均9%安く買える、乗る列車の変更も、携帯1つで自由自在、と良いことずくめな(ように見える)このサービス。先日、宮城県に取材に行く(参照記事)機会があったので、ここぞとばかりモバイルSuica特急券を初体験してみた。 JRの駅では「モバイルSuicaでシンカンセン!」というペンギンのポスターを見ない日がないくらい、JR東日本が全力で推している本サービス。はたして使い勝手のほどは…
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