思春期の子の幸福度は、イヌを飼わないより飼う家庭の方が高くなる――。そんな研究結果を、麻布大学や東京都医学総合研究所などが思春期の子がいる都内の家庭環境を大規模に調査、分析して明らかにした。 ペットを飼うことで幸せを感じる人は多いが、その仕組みは分からないことが多い。従来の研究から、ヒトはイヌと見つめ合うことで社会行動の積極性を高めるホルモン「オキシトシン」が分泌されることがわかっているという。 研究では、子の発達を支援するために東京大など3機関が2012年度から行っている調査結果を活用した。この調査は、東京都世田谷区、調布市、三鷹市の10歳の子のいる家庭を無作為に選び、質問票やインタビューを通して家庭環境を調べたもの。この中からデータのそろった約2600家庭について、10歳の時点でイヌやネコを飼っているかと、10歳と12歳の時の「幸福度データ」を点数化した。幸福度は、楽しい気分だったか、