1961年1月17日午後9時40分過ぎ、コンゴのカタンガの森の中でパトリス・ルムンバは、ベルギー軍憲兵たちによって、銃殺されました。35歳。今年は50年の記念の年に当ります。去る1月にはニューヨークタイムズやガーディアンなどにもパトリス・ルムンバ暗殺回顧の長い記事が出ました。 この暗殺を“二十世紀で最も重要な暗殺”と呼ぶジャーナリストや学者がいます。二十世紀中には、ガンジー、ルクセンブルク、トロツキー、ケネディ、ルーサー・キング、などなど、実に枚挙にいとまのない無数の暗殺が行なわれましたから、二十世紀で最も重要な暗殺という措定は異常にも思え、注目に値します。理由を探らなければなりません。パトリス・ルムンバを殺した同じ力が同じ理由で、この記念の年の10月20日、リビアのカダフィを殺しました。この事実は、パトリス・ルムンバ暗殺の歴史的象徴的意義の重みを計る場合の有力なヒントになります。 パ