(CNN) アフリカ東部ソマリア沖で頻発する海賊の問題で、英国ブルネル大学の研究者は15日までに、船舶奪取や乗員の拉致で得た身代金は地元経済の発展に明らかに寄与しているとの報告書をまとめた。 ソマリア沿岸部などの市町村の変遷を撮影した高解像度衛星写真の比較調査や地元での牛の価格動向などを調べた上での結論で、ガロウェやボサッソなど内陸部の場所では以前なかった無線塔、壁の構築や新たな建物が確認されたと指摘。 ただ、報告書を作成した女性研究者のアンジャ・ショートランド氏は建物の建設などは派手なものではなく宮殿のような建物やプールはないとし、「身代金の使途は共有を重視する地元の決まり事に制約を受けているとみられる」とも説明した。 半面、沿岸部の村落では新たな建造物は少なく、照明設備も導入されていないとし、海賊行為で奪った身代金は内陸部の建設に使われていることを示唆していると述べた。 報告書