パンダパンにてんぐパン、ひこうきパンもおいしそう――。子どもたちに大人気の絵本「からすのパンやさん」の続編4冊が今年、40年の時を経て出版されました。続編のこと、長いあいだ絵本を通して向き合ってきた子どもたちのこと。作者の加古里子(かこさとし)さん(87)に聞きました。 ■伝えたい「みんな特別な子」 ――続編は、パン屋さん夫婦の成長した四つ子を、それぞれ主人公とした4冊です 「パンやさん」を出してすぐのころから「続きを描いて」という子どもたちの声は届いていました。続きで落胆させたくない。アイデアを出しては自分でダメと決める繰り返しでした。こりゃいかん、子どもたちが大人になってしまった、と本格的に考えるうち、4羽を食べ物屋にするアイデアが浮かびました。 ――なぜ食べ物なのでしょう? 絵本を読む子どもたちはこれから生きて、伸びていかなければならない存在です。そのために大切なのは食べること。「か
