固定価格買取制度(FIT)の見直し等を議論する総合資源エネルギー調査会・新エネルギー小委員会(以下、新エネ小委)が6月17日から始まった。最も重要な論点の一つは、どのように太陽光発電(PV)の急増による賦課金の高騰を抑えるのか、である。PVによる賦課金急増に苦しんだドイツ等の欧州FIT先行国では、年間導入量もしくは買取総額に上限を設定しており、日本は前轍を避けるべきだとこれまで繰り返し筆者は指摘してきた(本誌2012年7月号、2013年4月号、2014年3月号)。 国民一人当たり38万円の負担 しかし、もはや手遅れなのかもしれない。新エネ小委で示された資料によれば、3月末までに資源エネルギー庁に認定された再エネの設備は既に6900万kWに達している。今後の賦課金水準は、これら認定設備のうち実際に運転開始(運開)する設備量に依存するが、仮にこれが全て運転開始(運開)すると年間賦課金総額は1.
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