調査捕鯨を担う財団法人・日本鯨類研究所(東京都中央区)と共同船舶(同)は18日、米国の裁判所が反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)による調査捕鯨への妨害行為の差し止めを認める仮処分を決定したと発表した。 日本鯨類研究所と共同船舶は昨年12月、妨害の差し止めを求める仮処分申請のほか、ワシントン州連邦地裁に訴訟を起こした。今年3月に申請が退けられたため、第9巡回控訴裁判所に上訴。SSが先月に「日本の調査船を攻撃する」と明言したことを受け、迅速な決定を求めていた。訴訟は地裁で続いている。 SSの妨害行為は2005年から本格化し、10年度の調査捕鯨は中断した。海上保安庁は10年、SS元メンバーによる調査捕鯨船侵入事件を指示したとして、傷害などの疑いでSSの代表の逮捕状を取った。