1月13日、河野外相はミャンマーのラカイン州マウンドーを訪問し、現地のロヒンギャと面談。その前日12日、河野外相は同国の事実上の最高責任者アウン・サン・スー・チー氏とも会談しました。 スー・チー氏との会見で河野外相は、ロヒンギャ難民の帰還支援のために300万ドル、ラカイン州の人道状況の改善や開発のために2000万ドルを、それぞれ提供すると約束。その一方で、難民の帰還状況をモニターすることに合意したうえ、外国メディアや国際NGOのラカイン州への立ち入りを認めるようスー・チー氏に要請しました。 日頃、筆者は日本政府の外交政策に疑問を呈することが少なくなく、ロヒンギャ危機への対応についても批判的に論じてきました。しかし、今回の訪問と合意内容は、これまでの日本と比べるとかなりチャレンジングなもので、高く評価すべきと思います。そこには大きく五つの理由があげられます。 当事者たちとの関係 第一に、ミャ
