「残業代が出ないなら、ボーナスを貰える会社に移ればいいのに」 と言ったら、現代のマリー・アントワネットだろうか。 しかし、労働者の労働に正当な対価が払われないとしたら、可能性は二つ。 労働者の生み出す価値が搾取されている 労働者の労働が価値を生み出してない マルクス・レーニンの時代には、主な問題は1だったけど、生産手段が安価になった今は2の方が問題だ。そして、2の原因は二つ。 労働が価値を生まないのは労働者が無能であるから 労働が価値を生まないのは経営者が無能であるから 個別には労働者が無能だから価値が生まれないケースもあるだろうが、日本全体の問題として考えるなら、大きな要因は2である。「国際競争力の強化」とか言うけど、その言い訳がそのまま事情を暴露している。学ぶ機会や情報の少ない発展途上国の労働力より、はるかに優秀な労働力を大量に与えられていて、それに見当った価値を生み出す場を創り出せな
年末から一月にかけてむちゃくちゃ忙しいので、また他人のふんどしに頼る。教育話の続きはまたおあずけ。今回もまたbewaad殿経由だけれど、一部でおもしろい議論が展開されているようだ。 http://bewaad.sakura.ne.jp/index.rb?date=20070202 生産性の高い人だけ集めたら、ものすごい生産力が実現できるとか、実はいまの世界に必要なものを作るには1/100の人手でいいはずだとか。楽しいな。ぼくも高校生くらいの頃に、よくそんなことを考えたものだ。 そしてそれは別にぼくが優秀だから思いつくわけじゃない。みんなそんな話を読んだことがあるはずだ。ある大きな災厄をきっかけとして、某特殊部隊の少佐が神に選ばれたものだけの王国――人呼んで神の国、ゴッドランドを作ろうとする、という話をたぶんどこかで見たことがあるだろう。堕落した無能な将軍どものいない、優秀で高潔な軍人だけの
ずいぶん前に「ギャンブルの心理学:攻略法と必勝法」というエントリーで、どうして「パチンコや競馬には必勝法がある」と思い込まされている人たちがなぜこれほどたくさんいるのかについての考察を書いたが、今回は本当の必勝法の話。それも実際にそれをビジネスにしている会社でしばらく働いていたMBAのクラスメートから聞いた話なので、かなり信頼できる。 ビジネスモデルは至ってシンプル。「カジノが提供するJackpot付きのスロットマシンでの$1の投資に対する期待値が$1以上になったところで人を送り込んでマシンを占領し、Jackpotが出るまでスロットマシンをまわし続けること」である。 「Jackpot付きのスロットマシン」とは、数台〜十数台のスロットマシンをつなぎ、それぞれのマシンからの売り上げの3〜5%をJackpotに貯めておき、最初にJackpot(特定の数字の組み合わせ)を出したスロットマシンにその
1 名前:( ○ ´ ー ` ○ ) はスバラシイ[] 投稿日:2007/11/26(月) 20:37:56 【赤旗】 労働契約法案 撤回せよ 【経団連VS労働者】 日本共産党の小池晃参院議員は二十日の厚生労働委員会で、雇用のルールを定める労働契約法案について質問し、使用者が就業規則の変更によって一方的に労働条件を改悪できるものだと追及しました。 労働契約法案では、使用者と労働者が合意して結ぶべき雇用契約にもかかわらず、労働者の合意がなくても、変更の程度などから合理的であれば就業規則によって変更できるとしています。厚労省側が「労使の合意が原則」としていることについて小池氏は、労働政策研究・研修機構の調査で、七割の企業が就業規則で労働条件を変更しており、このうち二割は労組との協議も行われておらず、就業規則を見ることもできない職場も多いとのべ、「合意といっても絵に描いたもちになる」と指摘
法務でも、人事でも、営業でも、運送でも、接客でも、掃除でも、ほぼあらゆる仕事において、 「誰にでもできるつまらない仕事」をさせたときの生産性は、有能な人間と無能な人間で、劇的な差は出ません。 「誰でもできる簡単な営業」なら、超優秀な営業マンと、凡庸な営業マンで、仕事の成果に劇的な違いはでません。 「誰にでも出来る簡単な接客」なら、超有能な窓口係でも、凡庸な窓口係でも、仕事の能率は大して変わりません。 通常、能力によって仕事の能率に劇的な差が出るのは、「難しい仕事」をさせたときです。 有能な営業マンは、難しい営業交渉を、手際よくまとめ上げる。失敗する頻度も少ない。 平凡な営業マンは、難しい営業交渉だと、ときとして有能な営業マンの5倍もの手間をかけ、しかも、失敗する確率は5倍だったりする。 こうして、有能な営業マンは、平均的な営業マンの10倍以上の生産性をたたき出します。 しかし、あくまで、そ
今、 「はろぉ、まいねぇむぃいず あんどりぅ・すみぃす」 という電話があった。スーパー・インド訛りだった。「おまえがAndrew Smithのハズないだろ」と笑えるんだけど、他人のアイデンティティを名乗らされているのは同情するよなぁ。 こちらはBusiness WeekのCall Center? That’s So 2004という記事。 Americans, it seems, hate calling a help desk or customer service number to find an Indian on the line. Well, guess what, America? India doesn’t particularly want to talk to you, either. 「アメリカ人はインドのコールセンターの電話が嫌いだけど、インド人だってアメリカ人と話し
野党4党は、偽装請負で行政指導を受けたキヤノンの御手洗会長(日本経団連会長)を国会に参考人招致することを決めた。彼らは「格差社会」の原因が小泉内閣の「市場原理主義」にあるとの主張にもとづいて御手洗氏を攻撃するものと思われるが、当ブログでたびたび指摘してきた通り、これは経済学の基本的なロジックも理解しない誤りである。 もちろんキヤノンが違法行為をしたこと自体は、批判されてしかるべきである。しかし、その法律が労働実態に合わないものだとすれば、法律を改正することも視野に入れて考えるべきだ。野党が「開き直りだ」と問題にしている御手洗氏の経済財政諮問会議における発言は、次のようなものだ。請負は、請負事業者が全部自分で労働者をトレーニングして、何かの仕事を請け負う。その場合、受け入れ先の人はいろいろ指揮命令ができない。これは当たり前のことだと思う。一方で、派遣は、ただ単純に派遣して、派遣先で監督や訓
裁量手当は、部署ごとに一律で決められた編集手当と年齢給とで構成され、編集手当の額(右記参照)は、刊行形態と読者対象別で決定されている。 「FRIDAY編集部」「週刊現代編集部」「東京一週間編集部」が最も高く設定されており、児童向け雑誌などより年間140万円ほど高い。つまり所属部署主義で、成果主義ではない。ほとんどすべての編集部で、入社2年目の社員が1,000万円を超える。 ボーナスも、ほとんどが一律支給分で、成果主義ではない。年齢が上がれば自動的に上がる。右記のように、通常のボーナスの他に「別途金」としてウラボーナスも支払われるので、入社5年目でボーナスが約300万円にもなる。 私が新聞記者をやっていた27歳の頃、年収は750万円程度だった。新聞社も講談社と同様、所属する部署やグループによってみなし残業手当が異なるが、20代の新聞記者はほとんど地方支局にいるため、東京の中核部署と比べ低めに
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