湯浅洋さんが加藤智大被告あてに書いた手紙 君は罪を犯してしまった。手紙の中の君を見てそれが悔やまれます――昨年6月に起きた東京・秋葉原の無差別殺傷事件の加藤智大被告(27)から謝罪の手紙を受け取った被害者の元タクシー運転手・湯浅洋さん(55)が18日、被告への手紙を弁護人あてに発送した。「手紙を読んで、加藤被告が少しわかったような気がした。手紙を出す踏ん切りがついた」という。 湯浅さんは、被告が暴走させたトラックにはねられた被害者の介抱中に刺され、意識不明に陥った。ナイフが肺を貫いて横隔膜に達する重傷で、約1カ月半の入院生活を送った。医師に「タクシー乗務員の仕事は難しい」と診断され、今年9月末、退職した。現在は病院とハローワークに通う毎日だ。 9月ごろから、被告に手紙を出そうと思い続けてきた。自分のこと、家族のこと、事件への思い、被告への思いを、気が向けばB4判のノートに書きためた。