強硬に反対を続けた自民党案と折り合いがつかず、一度は国会提案を断念した改正健康増進法を、どうやって復活し、成立までこぎつけたのでしょうか? 妥協を重ねて、骨抜きにされたように見える改正法ですが、その中には、着実に受動喫煙対策が進むような仕掛けをあちこち仕込んだと言います。 2018年8月まで厚生労働省健康課長として、法律改正に関わった現・環境省審議官の正林督章(とくあき)さんに伺いました。 ただでは妥協しない 後退しないように考えた様々な縛りーー100平方メートルという案は、厚労省側から見るとどうだったのですか? その数字だけ見たら広い感じがしますが、次の加藤勝信大臣と様々な対策を考えたんです。ある程度議員の先生方の意向を踏まえないと国会で法案を可決頂けない、しかしながら確実に前進できる対策としなければいけない。 喫煙可能とした場合は20歳未満は立ち入り禁止にするとか、例外的に経過措置で喫