最近になって,また新聞で「花見酒の経済」という文字を良く見るようになりました.この言葉は,朝日新聞の論説主幹だった笠 信太郎の『花見酒の経済』から使われるようになりました.当時の高度経済成長に疑問を投げかけるものとして用いられたのです.近年は,『バブル』に対する批判,つまり実態のない経済に浮かれる状況を批判するのに用いられているようです. しかしこの『バブル』に対しての用い方は,間違い.経済学を学ぶまでもなく間違いです.まずは落語の「花見酒」をみてみましょう. =============== ■落語 花見酒 ”酒が無くてなんの桜かな”と言われるように、花見には酒が付き物です。 「向島に花を見に行ったら酒屋がない、だから我々二人が金を出し合って酒を売らないか」と言う事で酒を仕入れて売る事になった。倍儲かるから2両が4両、4両が8両になって、8両が ・・・・、両手でも数えられないほど儲かるとい