上記の画像のような主張をする人は少なくない。 いや、ほんとうになぜなんでしょうね。 ふつうに考えたら、異世界ファンタジーなんてただご都合主義で自分の「性癖」に合い、「地雷」を避けていればそれで良さそうなものだ。 それなのに、なぜぼくは――ぼくたちは、その次元を離れた作品を求めるのか。この記事ではそのことについて少し思いめぐらせてみたい。 さて、そのまえにそもそも面白い作品とは何か、面白いマンガを描くにはどうすれば良いのか? そのことについて考えてみる必要がある。 これは、もちろん「そんなことわかっていたらいまごろ自分で描いて大金持ちだよ」という種類の問いではある。 アリストテレスの以来二千年余り、物語のつくり方に関するさまざまな理論が打ち立てられ、打ち捨てられ、少しずつ「どうすれば面白い物語をつくることができるか」という秘密に関する議論は進んできた。 その蓄積はハリウッドを初めとして、さま