「今日は帰りたくないの」 タケ子は言った。いつも内気で、控えめな彼女にしては珍しい意思表示だった。帰りたくない。その真意をタケ夫は痛いほどわかっていた。もうアメブロでは我慢できない。ココログでも満たされなかった。ライブドアブログでも、ヤフーブログでも、fc2も。タケ子を満たしたのは……はてな。濃厚なはてなのひとときだった。 「帰りたくないって? ならどうして欲しいんだい?」 タケ夫はその答えがわかっていながら、あえて知らないふりをして聞いた。 「自分の口で言ってみるんだ」 「……欲しいの」 「何が?」 「あなたの……はてなブックマークが」 タケ夫のブックマークは赤く大きく力強く輝いていた。それはタケ夫の男としての生命力を示すようで、タケ子にとってはその赤い輝きがたまらなくいとおしかった。 「この赤くて大きいヤツが欲しいのかい?」 タケ子はうなづいた。 「うなづいただけじゃわからないな。欲し