「絶滅収容所」との異名を持つシリアのセイドナヤ政治犯刑務所。アサド政権崩壊後、多くの収容者が解放されましたが、この場所で“行方不明”となっている10万人の市民のほとんどは、命を落としている可能性が高いとされています。私たちは、4年前から複数の生存者を独自取材。証言から浮かび上がった残虐な拷問の実態とは… ■生存者が語る「残虐な拷問」 アサド親子による、半世紀もの独裁政権のもと運営され、実態は闇に包まれていたセイドナヤ政治犯刑務所。その詳細が今、少しずつ明らかになってきています。 人道支援団体「SSJ」山田一竹 代表 「一言で言えば、もう本当に地上の地獄。刑務所というよりは、絶滅収容所です。入った時点で、ある意味死ぬ。拷問した後の遺体が記録されてきた数多くのファイルが存在する」 2013年に亡命したシリア人警察官、コードネーム=シーザーが秘密裏に持ち出したことで、「シーザー・ファイル