Kyoto CabinetにMapReduceを実装したという話は前回書いたが、そのLuaバインディングでもMapReduceをサポートした。また、Kyoto Tycoonとそのスクリプト言語拡張でもMapReduceをサポートした。今回はその性能について解説する。 ローカルMapReduceのツボ 世に言うMapReduceは分散処理のフレームワークだけれども、KC/KTの「ローカルMapReduce」は分散処理を行わない。分散処理をしなかったらデータ処理能力が上がらないじゃないかと思うかもしれないけれども、そうとも限らないのだ。前回も書いたけども、MapReduceフレームワーク部分をうまく実装すると、時間効率と空間効率の双方を向上させることができる。特にキャッシュとソートの部分に工夫がある。 MapReduceは、リポジトリ内(KCではデータベースファイル内)の各レコードからキーと値